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両親に会って伝えたかったこと。

私の地元は少しばかり田舎だから、年末年始といえど、今回の帰省について真剣に考えた。でも、LINEとか電話じゃなくて、両親に会って伝えたいことがあったから実家に帰ることにした。(我慢した人たちには申し訳ない…)

2020年2月のお墓参り以来の帰省。久しぶりに乗る電車も、人が少ない駅も、駅前に並ぶ謎の銀河鉄道999のモニュメントも何も変わってなかった。両親の顔も大して変わっていなかったけれど、飼っている犬は寿命が短いだけに、とても年老いて見えた。

もし、ずっと会えないとしたら、一生触れられないとしたら、後悔するだろうな。いや、自分が原因になった方が後悔するだろうか…。そんな答えのでないことを考えながら、元気に生きていることを有り難く思った。

地元に帰ったものの、さすがに出歩くのは気が引けるので、3日間実家に籠っていた。親戚で集まる風習も特にないから、両親と私の3人だけのお正月。

両親に話したいことがあったけれど、なんだか緊張して、言えたのは結局、最終日になってしまった。

「…実は会社辞めた。やりたいことに挑戦したいと思って…」
否定されるのが怖くて、間を埋めるように話し続けた。

「10年勤めた会社は8月に辞めてて、転職したけど合わなくて11月で辞めて。いっぱい考えたけど、文章書く仕事やっていきたいと思ってる。個人でもやっていくけど、修行のためにアルバイトでライターもやるから、この書類の身元保証人のとこ書いて欲しい。」

その後も、どんな企業でライターをやるのか、今やっている仕事のこととか、前の会社での出来事とか、この先の目標とかありったけ伝えた。

「やりたいことはやったほうがいいよ。パソコンで仕事する時代なんやし。本社だけ東京にあって、田舎で仕事する人も増えてるんやろ?リモートで会議したりして。昔と違って、いろんな働き方があるんやし。あとは身体が資本なんやから気をつけて。」

(なんか詳しいな…)

スマホを使いこなしている母からは、想像を超える返事が返ってきた。

「書類にはワシの携帯番号書いといて。」

と一言つぶやいて、父は寝室へ消えた。

(ありがとう…!)

もういい大人だから、わざわざ伝えなくてもいいのかもしれないし、認めてもらう必要もないと思う。ただ、私自身が一番不安で、背中を押してもらわないと怖かった。

両親に否定されるかもと思い込んでいたのは、”正社員の方が優れている”という固定概念が自分の中にこびりついていたからだと分かった。素晴らしいフリーランスの方にたくさん出会ってきて、生き様に惚れたのに…。これから、少しずつ、体現していけたらいいなと思うお正月でした。


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