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ひとりではなく、ふたりだから見える世界。

フリーランスのライターになって、自分独り、食べていけるお金が稼げればいいと思っていた。好きな仕事とはいえ、締切や時間に追われて、仕事に追われる生き方は自分の理想ではなかったから。

一つひとつの作品を大切に、ただただ納期に間に合わせた仕事ではなく、納得がいくものを届けたかった。そのための時間ならば惜しくはない。

だけど、パートナーと出会い、ふたりで人生設計をしていく中で、考え方が一変した。彼が私にしてくれるように、私もしてあげたい。もっと豊かに、ふたりのやりたいことを存分にやりたい……。叶えたい。これからはもっと旅するように生きていたい。

豊かさの基準は様々だから、たくさん稼ぐことが正解ではない。でも、一人では描けなかった夢が、二人になった瞬間に溢れ出てくるようになった。

(ああ、自由な独身貴族イエイなんて思っていた自分が嘘みたいだ笑)

確かに、自由恋愛をしている時が楽しいと思っていた時期もあるけれど、今の方が自由に感じる。結婚したら自由がなくなるというのは思い込みだった。(はらわた煮えくり返りそうな瞬間も、伝わらなくて悲しい瞬間もムッサあるけど!)そんな喜怒哀楽をプレゼントしてくれることもコミコミで良き。


これまで『恋愛の延長線上に結婚はない』と耳にタコが出来るくらい言われてきた。そんな訳ないと思っていたけれど、今ならなんとなく分かる。

きっと、ジェットコースターから観覧車に乗り換えるような感じ。

ハラハラドキドキ、どうなるか分からない展開に胸が高鳴るジェットコースター。脳内麻薬分泌。スマホ握りしめて、LINEの返信に一喜一憂。会いたいと言われれば、いつでも行くよ精神。きっと、そんな関係の不安定さも全て、恋愛の醍醐味だったんじゃないかな。相手の心配よりも、どこか自分のことで精一杯だった気がする。

観覧車は下を見れば怖いけれど、目の前を見れば相手がいる。バタバタすれば大きく揺れて、落下する危険性はあるけれど、信頼して手を取りあえば絶景が見渡せる。変わらぬ景色はルーティン。ふたりの工夫次第で、日々の繰り返しが愛おしくなる。ゆっくりと穏やかに、クルクルと人生が動き出す。


最初から観覧車に乗っている人もいて、何が良いかは人それぞれ違う。でも経験を経て、視野を広げることで、新しい世界が愛おしく思えるなら、寄り道や遠回りも悪くない。ああ、なんか歳とったけれど、この感覚が好き。

観覧車なんて乗ってらんねえと叫んでいた若かりし頃。
今ではジェットコースターなんて懲り懲り……。

人は変われるし、変えられる。
変わりたいと思えば、ゆるやかに。
変わっている最中は気づかないけれど、
振り返ったときに、ふと気づくものではないでしょうか。



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