消化しきれなかった出来事

2024年6月8日 07:27

よし、帰ろう。
自転車に乗ろうとしたとき、煙草を吸っていたおじさんがにこやかに近づいてきた。

手にブレスレットを持っている。

「もしかして、怪しげな品を売ったりする商売？」
一瞬身構える。

おじさんは、「すみません、すみません」と言いながらブレスレットを広げて見せてきた。どうやら自分では着けることができなくて困っている様子。
私は無言のままそれを受け取り、一度金具を確認してから、慎重におじさんの左手首に着けた。

「私は何をしているんだ」
「暑い、帰りたい」
「何なんだこの人は」

頭の中では色々な考えがグルグルするけれど、「ブレスレットを着けろ」という脳からの指令に従って体が勝手に動く。

いったいどうなっているのだ。

あまりにも驚いていたし（おじさんにも自分にも）、どうしても無理なお願いという訳ではなかったので、やり遂げて家に帰った。

帰り道で、「消化しきれん、消化しきれんよー」となったため、ここに記すことにした。

【？クエスチョン？】

いったん落ち着いてみよう。

おじさんは、初めこそ作られた笑顔が怪しく思えたが、特別際立きわだってどこか変という訳ではなかった。

服装は清潔感があり、髪も短めに整えられている。体型は標準的。50歳くらいだろうか。ブレスレットは、これまでに出会った40代50代の人がつけているイメージのない華奢なデザイン。綺麗な黒い鉱石だった。

私は、ATM（残高照会）→銀行（お引出し）→ATM（お預け入れ）→コンビニ→ドラッグストアと巡って疲れていて、帰ってコンビニで買ったご飯を食べようと、ぼんやり考えているところだった。

とっても暇そうに見えたのかもしれない。

今日は、ドラッグストアでもなぜかグイグイ話しかけられた。

いつも買っている鉄サプリをレジに持っていくと、「鉄分不足してます？もっといいのがあるんですよー」と言って、店員さんがもうレジから抜けかけて棚の方への向かっていたので着いて行った。

ポイント倍々お得デーで張り切っていたのかもしれない。

服もメイクも手抜き、人と話そうという準備のない日に限って、なぜかすごく話しかけられる。

こんな日ってありませんか。

6月何だかおかしな日

何かしらの形で誰かに小さなhappyをお届けできたら嬉しいな〜そしてそれが広がっていけばさらにhappyですねえ