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店ピアノ

某局で、「空港ピアノ」「駅ピアノ」「街角ピアノ」ってのをたまにやっている。誰でも自由に弾いていいピアノを日本を問わず世界のあちこちに置いてあるところに定点カメラを設置して、立ち寄った人がピアノを弾いて楽しむ様子とちょっぴりインタビューを付けただけの番組だ。

僕はその番組が好きで、やっているとついつい見入ってしまう。この人はなぜこの曲を選んで弾いているんだろう? 知らない曲だけれどいい曲だな… 僕は小学生の頃にピアニストになりたいと先生に言ったら「ピアニストは2歳から始めないと無理よ。はるた君は5歳から始めたのでしょう?」と言われてがっかりしたが、この番組に出ている一般の人たちは大人になってから独学でピアノを覚えて好きな曲を弾いている。年齢なんか関係ないじゃないか…とか、いろいろな事を思いながら、僕もピアノを弾きたいなぁと見ている。

去年(2022年)だったか。つくばエクスプレスに乗る機会があって、用事を済ませてからその足で『筑波実験植物園』へ行った。植物好きなら1度は行ってみたいところ。昼メシを食べていなかったから、つくば駅の周辺で中華屋を見つけ麻婆豆腐を食べた。

さて植物園に行こうかなと何件か食べ物屋が入っているビルを出ようとしたら、そのビルの片隅に、まさに街角ピアノがあった。残念ながら狭いスペースだったのでグランドピアノではなくYAMAHAのアップライトだったけれど、弾きたい!とうずうずしたので軽く弾いてみた。

音大へ行くためにショパンのワルツをやらされていたのだが長らく弾いていなかったので譜面がないと無理だ。唯一暗譜で弾けるのは、小学四年生の発表会で弾いた湯山昭という作曲家の「お菓子の行進曲」の中の「バウムクーヘン」という曲だった。簡単だがなかなかに華やかな曲だ。

ちょっと大きな音で弾くのは躊躇われたので、軽く小さめの音でちょこちょこと弾いてすぐその場を離れた。イマイチ指が動かないし、下手くそになっていた。これはもっと練習しないとな。家にピアノは無いけれど。

でも楽しかったのだ。

去年末、近所の家電量販店へ骨伝導ヘッドフォンを買いに行った時に、店の中に電源が入っている電子ピアノを見つけた。「どうぞご自由に弾いてみてください」とプレートがつけてあったので、座ってまた「バウムクーヘン」を弾いてみた。周囲に人がいなかったから今度は気楽に弾けた。なんだまだ覚えているし指も動くじゃん♪

それから僕は、今年はリサイクルショップへでも行って、88鍵ある、でもコンパクトで部屋に置けるような電子ピアノを買いたいなと思い続けている。

ショパンはもちろん、久石譲や坂本龍一の曲を弾けるようになりたい。

絵も描かなきゃだけれどピアノを弾きたい。

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