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19:認知症の人にとって目の前の世界は、 「異国」なのかもしれない

こんにちは。

介護や認知症の悩み相談の

 Haluhaave(ハルハーヴェ) MISAです

介護や家事、はたまた認知症の対応で大変な女性の力になれば、

との思いで活動しています。


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ごあいさつ

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認知症の人にとって目の前の世界は、

「異国」なのかもしれない


認知症の人にとってこの世界が、
全く知らない異国の地のように認識されていたら・・・?

以前受けた研修で、
認知症の人の行動について考える、ワークをしました。


講師の方からの課題は以下です。
「あなたは今、全く言葉が理解できない国、例えばフランスなどにいると想定してください。

この何にもない部屋(研修室)へ連れてこられ、なにやら言われたあと、
取り残されます。

時間が経っても誰も現れず、そのうち尿意を催します。
トイレを探します。

ドアらしき扉があり文字もありますが意味がわかりません。


いよいよ我慢ができなくなりましたが、部屋のど真ん中でするのは
ためらわれます。


さあ、あなたならどうしますか?」


研修室には、窓・ドア(出入り口)・カーテン・教壇などがあります。


研修を受けにきた人たちの答え 

○教壇の下に用を足す
○カーテンの後ろで用を足す
○ドアをこじ開けて外へ出る
○窓をぶち破り、トイレを探しに行く
○大きな声で助けを呼ぶ
○隅に用を足し、服で隠しておく

などなどでした。



そうだね、そうするよね!
だって困ってるし、切羽詰まってるし!
ねえ!!!

と互いに共感しあっていました。


それと同時に、私たちが普段よく目にする、
認知症の人の行動と似てることにも気づきました。


トイレ以外の場所、
例えば、洗面所、部屋の隅、押し入れ、ゴミ箱で用をたす。
汚染した衣服をあちこちに隠している

なぜだがもよおしてくると怒りっぽくなる

トイレに行くのが面倒でトイレの形に似た場所で
排泄してしまう、という人もいますね



認知症になると、
文字や言葉の認識能力が低下する
今いる場所がどこなのか、どうった所なのかわからなくなる
などの症状が起こります。(もちろんこれは症状の一部)

なので、
「ここで1時間待機していてくださいね。」と
言われたかもしれないが、わからない。


「出入り口」「トイレ」と書かれていても理解できない。


という状況に置かれているんですね。

理解できようができまいが、生理現象はやってくる。
人としての羞恥心が消えているわけではないので、
なんとか恥ずかしくないように、迷惑かけないようにと考え、
用を足す。


場所によってはうまくトイレに行けたり行けなかかったり、
条件やその方の性格によって行動パターンは異なります。

が、私たちが研修で答えた行動と、認知症の人の行動と概ね
同じような感じですね。
私たちと全くかけ離れた存在などではないんです。


なので
どんな風に見えているのだろう、感じているんだろう、
と想像したり推測しながらお付き合いすると
その方の見えている世界がわかることもあると思います。


病気のせいで、

いろいろなことがあやふやになりつつある自分に、
戸惑ったり、戦ってたり、悲しんでいる。

知っている人が誰もいない異国に一人いる
なんだったら宇宙人にさらわれたかもしれないと感じている

けれど健気に懸命に日々を生きている。
そんなすごい先輩方の、「生きる力」に学ぶことって多いですね。


認知症の人の不可解な行動にも、その人なりの理由や辻褄があります。

不可解な行動を非難するのではなく、
目の前に「異国」の世界が広がって、困惑しているのかもしれない。
と想像してみてほしいなあと思います。



認知症世界の歩き方 筧裕介 さんの本 
買いました おすすめです!
イラストたくさんですし、内容もわかりやすくてよかったです。


認知症の人にとって目の前の世界は、

「異国」なのかもしれない

についてお話ししました。
それでは今日はこの辺で。






「認知症の世界の歩き方」筧裕介 さんの本を買いました。
認知症の人の、世界の見え方や行動の理由が分かりやすく書かれてます。



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介護が必要な方も、それを支える方も、楽しく豊かな生活ができることを願って・・・。


うまく行かなくても、落ち込んだりご自身を責めたりはしないでくださいね。


日々充分頑張っておられますので、そんな必要はないとわたしは思います。
責めたって良いことはありません。


「頑張ってるわ私!」と、ぜひご自身を褒めてあげてください。




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