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糟糠の妻、ダンナを捨てる。その5
旦那氏の作成した財産分与のたたき台は読めば読むほど不可解で到底『君には苦労させたくない』の言葉とは程遠いものだった。
『この金額では家を出てもアパート暮らしがせいぜいだ』と言ってみた。聞けば私の人生設計もしてくれていて『フルタイムでスーパーのレジうちのパートにでも出れば月20はもらえるからそれを足せば、人よりも随分いい暮らしができるだろ?』とのことだった。
お前ごときのオンナは身の丈にあった職に
糟糠の妻、ダンナを捨てる。その4
こんなことになってから当然周りに相談というか愚痴をふりまく。恥も外聞もない。これはおばちゃんの特権だ。コロナ禍で深夜のファミレスもなければ時短でどこも閉店が早いので真っ昼間からボヤくのである。そして「離婚する!」はいつもの数倍効力があり、ちょっと遠ざかっていた友人の距離をあっというまに縮めて再会を果たしてくれる。
そして妙にリアルな助言の数々。例えば友達のダンナさんは単身赴任に行った先々のスナッ
糟糠の妻、ダンナを捨てる。その3
そんなこんなでダンナからの1通の離婚についてのメッセージが届いた。もうこの状態では離婚はやむおえないと。だから私も細心の注意をはらって胸の思いをいくつか書いたメールを送った。
私が書いたことといえばダンナの作品展の話を知ったある女が、企画をかっさらい乗っ取ったこと。アーティストとして個展をやる話が作品集を出して儲ける話にすり替わったことに幻滅してしまったこと。苦労してプラン作りからたずさわってく