見出し画像

金木犀

なんなんでしょうね、あれ。
思ってもみないタイミングで
思ってもみない場所から漂ってくる、
大好きな香り。
もうね、ずっとあの香りに包まれていたい。

それはさておき。

メールやLINEの文章が
どうしても長くなってしまう。

昔からそう。
LINEが普及する前の、
メールの時代からずっと。

なぜかはわからないけど、
相手よりも文章が長くなってしまう。

それがちょっとコンプレックスな時期があった。
熱苦しいやつだと思われたくなくて、
わざとクールぶってみたり。

特に好きな人とのやり取りでは
ウザイと思われたくなくて
知らず知らずのうちに
自分を繕っていたように思う。

そんな僕なのだが、
2年ほど前に現在交際中の
恋人(以下、Y)と出会った。

Yは、僕の送った文章に対して、
こう言ってくれた。

こんな風に自分の気持ちを
真っ直ぐに伝えてくれるところ、
本当にすごいな…って、尊敬する。

寝耳に水だった。

もちろん、僕の長文がウザいかどうかなんて、
誰かに言われたわけでもないし、
勝手な思い込みでしかなかった。

けど、誰かに褒めてもらったことも
一度もなかったわけで。
あえてそれを言葉で伝えてくれたことが
とても嬉しかった。

自分があんまり好きじゃないと
思っていた性質を、認めてくれる言葉。

これほど優しさを感じる言葉はない、
とその時思った。

かけがえのない存在であることは
言うまでもないけれど、
思ってもみない言葉で
温かく包み込んでくれる
金木犀の香りみたいな存在だ。

#やさしさにふれて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?