100日間、酒をやめる。-44日目-
芝浜という落語がある。
沖縄人にとって"落語"はすこし遠い存在。
日テレ系の局がなく、笑点の放送もない、落研やら落語関係の部活やサークルもほとんど聞いたことがない。
そんな環境下で、大学生のとき教養とばかりに落語のCDをTSUTAYAで借りて聴いていた。
愛され続ける古典名作の中でも、ぐあっと心を掴まれた落語が「芝浜」だった。
(あとで知ったが、落語界からすると王道中の王道らしい。ORANGE RANGEでいうところの、「花」いいよねくらいのノリだと思う。)
色んな噺家のバージョンを聴きたくなってしまうのは、どんなアーティストがカバーしても名曲であり続けるビートルズの楽曲のようである。
ときどき、寝落ち用YouTubeで落語を流すが、結局は芝浜を選んでしまう。
端的にいうと、
"飲んだくれの亭主がある日を境に断酒して、心入れ替えて働き者に生まれかわる"
という人情噺なのだが、最後の決めセリフがなんともカッコよくて何度聴いても感動してしまう。
今日ここまで44日禁酒が続けて来れて、周りの信用や期待も得られるようになってきた。
まだまだ道半ばではあるが、思いがけなかった利益もたくさん集まってきた。
はたまた、ここまで良く頑張ったなと
さすがにもううまく酒とも付き合えるだろう。
迷惑かけない日なら別にいいのでは?と
飲み会の席で断り続けるのがしんどい時もある。
そんなときは、芝浜の決めセリフを思い出して自分に言い聞かせる。
よそう、また夢になるといけねえ。
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