見出し画像

モリーの愛したパスタ


これから綴るのは、私がいちばん好きなパスタの作り方と、そのパスタの思い出です。


レシピ


用意するものはこちら

  • ニンニク

  • 唐辛子

  • イタリアンパセリ

  • エクストラバージンオリーブオイル

  • 塩、ブラックペッパー

  • スパゲッティ

  • 魚醤

  • 仕上げのレモン

私が好きな魚醤はこちらの「コラトゥーラディアリーチ

フライパンに、つぶしたニンニクエクストラバージンオリーブオイルを入れ、弱火で熱しましょう。焦げないように気をつけて(このオイルだと2人前くらいかも)。

今のすきにイタリアンパセリの葉と唐辛子を切っておきましょう。唐辛子に関しては入れてもいれなくてもオッケーです。

あ、そだ。仕上げにバターもいれます。

よしゃ。ニンニクが柔らかくなったら、フォークの背でより細かくつぶします。

唐辛子ブラックペッパーもいれちゃって、ゆで汁もいれちゃいましょ。魚醤もここで入れちゃって、そんで混ぜます。ハンドミキサーある人は使っちゃって、無い人は泡だて器で。乳化ってやつをさせます。

スパゲッティ茹でる時はあれね、水に対して1パーセントくらいの塩を入れておきましょうね。

イタリアンパセリいれて

袋表記2分前にお湯からだした茹でスパゲッティ入れて、バター入れて、いい感じに混ぜましょう。

こんな感じこんな感じ。味見してみて物足りなければ塩入れて、仕上げのレモンをじゅっとかけて、盛り付けましょう。

はい完成です。仕上げに粉チーズかけるともっと旨味だらけになります。

ボナペティ



思い出

このレシピは映画『CHEF』(邦題 シェフ 三ツ星フードトラック始めました)の冒頭に出てきたパスタを参考にし、いくつかアレンジしました。その映画の中で、主人公がスカーレット・ヨハンソン(役名 モリー)に作ったパスタが、イタリアンパセリたっぷりのペペロンチーノでした。それがとてもとても美味しそうで、見よう見まねで作ってみて、そうしたらNetflixにそれを作る番組があって、真似して作ってその美味しさに感動して、それをきっかけにパスタ作りにハマりだして、パスタのレシピ本買って、イタリアンシェフのYouTubeも見だして、いろいろな思い出を作って、そして今に至ります。


これから書くのはそのいろいろな思い出です。いろいろと言っても一言で言えば、恋人(元)とのひとときというだけなんですが、その思い出はその時から今でも大切に続いている思い出なので「いろいろ」と表記しました。





彼女に料理を振る舞うのは日常茶飯事だった。外食も好きだけど家での時間も大好きな二人だったから、家で過ごす日の大半は私が料理を作っていた。和食だったり中華だったり。私は料理を作るのが苦ではなく、一応趣味と言っていいほどにはいくつものレシピを知っていた。それは本の知識だったり、YouTubeでの知識だったり。パスタは専門外だった。レトルトソースをどれにするか迷う程度のこだわりだけ。様々なレトルトソースを試すって点ではそれも一つの趣味だったのかもしれない。

映画がきっかけでパスタ作りを始めてみた。どれだけハマったか説明すると、ペペロンチーノをアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノと言わないと気が済まないほど。アーリオはニンニクって意味で、オーリオは─────

一人の時に作ったペペロンチーノ(長いから略す)の写真を、何回か彼女にLINEで送っていた。そうすると当然「食べたい」って流れになった。次に家に来るときにはそれを作るよと約束し、それまでに何回か作って練習を重ねた。

そしてその当日、映画のペペロンチーノ(イタリアンパセリたっぷり)を彼女に作ってみた。映画での雰囲気を出すために、さりげなくスッとだした。いまから頑張って作るから!できたよ!じゃなくて、お腹すいた?待ってて~、はいどぞ、スッって感じ。

一口目を食べた彼女は目を丸くして私をじっと見た。ああ、これは美味しいの顔だ。わかりやすいよ。こっちが、でしょ?美味しいでしょの顔を返す前に彼女は二口目に向かっていってた。どちらかというと小食な彼女。そんな彼女が勢い止まらず無言で最後まで食べてくれた。もう一杯食べたいって言いそうな顔までして。少しだけ疲れたような顔に見えたので、コップいっぱいの麦茶を注いで渡した。両手でごくごく飲んだ彼女は、満足した顔で笑っていた。

私はこの時の為にいままで料理をしていたんだなって思った。ああ、料理って人の為に作るほうが私には向いているんだなって、そう思った。

それで料理人を目指した、とかでは無いんだけど、後々になって気づいたのは、私は自分か好きな人の為につくる料理が好きなんだなってこと。もし私が料理人になったら提供するたびに食べる人の顔を見に行ってしまうと思う。美味しくてうれしそうな顔を見たいから。本を出版した作者本人が本屋に偵察にいくようなもんかな(ちがうか)。

その彼女とは今は恋人関係ではなく、友達という関係に戻ったけど、友達と言う文字通り、よく一緒にご飯を食べに行ったりしている。その人に料理を振る舞う機会は無くなったけど、やっぱり彼女の美味しそうな笑顔は私の心にぐっとくるらしい。もはやその彼女の笑顔を見るのが趣味だと言ってもいい。




おわりのあいさつ

今は日々、自分の為だけの料理を作っています。それだってやっぱり楽しいんです。(料理に関係ないおもしろ)動画を見ながらだったり、お酒を飲みながらだったり、煮込みの最中に絵を描いたりオリジナルダンスしたり。いつかまたきっと手料理を振る舞う日が来るといいなと思いつつも、手料理振る舞われたいって思いもあります。料理慣れしてない彼女が心配でキッチンに見に行くも、向こうで待っててと言われるあのやりとり、いいですよね(よかった)。

彼女は当時、私の作るパスタに名前を付けてくれました。彼女もその映画(『シェフ』)を観てくれていたので、さらっと思いついたまま且つ的確な名を付けてくれました。「スカヨハパスタ」。スカーレット・ヨハンソンが作中で食べていたパスタだからだそうです。良い名前。

と言うことで、料理経験あるないに関わらず、みなさんも愛する人の為に手料理を振る舞ってみてはいかがですか(居れば)(←うわっ嫌な言い方だね)。そして毎日いつも家族に料理を作っている皆さん(お母さんお父さん)、あなたは素晴らしい。ってことでおわりです。おやすみなさい。さようなら

この記事が参加している募集

名前の由来

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?