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詩・ポエム

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#超短編小説

【詩】見たこともない居るかもわからない四人を想って作った詩

タイトル未決定 まだ甘いままのあなた わたしは抜け出せないまま 痕が残るくらい傷つけて 泣いてしまえば何も残らないから 幸せなふたりを 覚えていたくないの まだ苦いだけの時間 わたしだけが取り残されたまま 誰の為にあなたを好きになったのだろう 右手を唇に添える癖 酔ったらお喋りになって 怒ると下唇を噛むとこ あなたの話し方 まだ何も知らなかったあの時 こっそり戻れるのなら ねえ わたしはどうしたらいい あの時わたしに向けられた瞳も あの雨の日の傘のないふたりも

【詩】スケッチブック

大きくなっていく世界の明るさは私には強すぎて、目を背けたいことばかり。 眩しすぎる光の中にいるような毎日に、前も見えなくなってきて。 押し潰されそうで息が上手く出来なくて。 誰のせいでもないのだからと自分を傷付けた。 そのたび繰り返し願った、私のいない世界。 真っ暗で、風もなくて、息もできない世界で生きられたらどんなにいいだろう。 日の光でいつの間にか願いは溶けて、もう一度はじめからやり直し。 無くなっていく願いはまだ、私の中にこびり付いている。 汚れたパレッ

超短編小説 『息が白くなったよ』

 今日は風も冷たくて、雪が降りそうだ。窓を開けると、確かに白い粒が落ちてきた。積もりそうな勢いのそれは、牡丹雪だ。  空を見上げていると、いつの間にか背後に立っていた彼女が、私の首筋に顔を埋めるようにして囁いた。 「寒いね。」    私はそっと振り返り、彼女の頬を両手で包んだ。そうして額を合わせると、彼女が嬉しそうに微笑みながら言った。 「あったかい。」  私は思わず吹き出した。「君の方がよっぽど体温が高いよ。」彼女は少し不満げな顔をしたが、やがて私と同じように笑い始

僕を突き動かすのは説明しがたい愛情だ。全力で自転車を漕ぎ風の中を駆け抜けるこの体は、これからどうなろうと知ったことではない。君の返事が求めているものとは違ったとしても、この期待や希望の感情は後悔を寄せ付けない。今でも笑えるよ。君を前にするとひどく臆病になってしまったあの時の僕を。