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詩・ポエム

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自由自身
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#創作

【詩】見たこともない居るかもわからない四人を想って作った詩

タイトル未決定 まだ甘いままのあなた わたしは抜け出せないまま 痕が残るくらい傷つけて 泣いてしまえば何も残らないから 幸せなふたりを 覚えていたくないの まだ苦いだけの時間 わたしだけが取り残されたまま 誰の為にあなたを好きになったのだろう 右手を唇に添える癖 酔ったらお喋りになって 怒ると下唇を噛むとこ あなたの話し方 まだ何も知らなかったあの時 こっそり戻れるのなら ねえ わたしはどうしたらいい あの時わたしに向けられた瞳も あの雨の日の傘のないふたりも

いちばん美しい冬

絵画のような太陽の下で包む手のひら 熱のこもった息は仄かに消える 終わらない回り道 途切れない光色 真昼の星が静かに時を進めていく 都市の喧騒が遠ざかり 君の姿だけ鮮明に焼き付く 眩しいほど なにより美しく 僕に手をひかれ君がゆっくり話す 言葉一つ一つが全身を鼓動させる 冬風に身を震わせてもまだ離れぬ心の温度 淡い雪 煌めく瞳 赤く染めた微笑み 僕の心を揺さぶる 舞い落ちる冷めた結晶が二人の距離を縮め 流れていく雲は街の光に滲みだす 刹那的な感情で動く世界で 地球

脳内デトックス

後頭葉から生まれた言葉を前頭葉介さず指に伝達 つまりは、パっと思いついた言葉を理性・社会性・計画・道徳無しに書き続けるだけ 競走馬のブランデー 大罪にしてご寛大 夕刊だけとる夜型人間 急な雨にも無問題 太古の達人 動脈パスタ 田中と言う字のテトリス感 連れて帰った本物と見分けがつかない彼女 「あたしのスクラップ見ませんでしたか?」 できたてほかほかのお墓 新鮮な男女 青春と香薫の皮を剥ぐ 生産者の顔がみえる野菜むいちゃいました ごめんねアジアゾウ 予約制青信号