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キャラクターとライセンス <16>売れるキャラを探す

前回の続きです。

エージェントがコンテンツを探すとき。

ライセンスエージェントの仕事はこちらでも書きましたが、どんなキャラクターをエージェントが扱うのでしょうか?
もちろん売れるキャラですね。

じゃあ、売れるキャラってどんな特徴があるのでしょうか?
多くの人に人気が出るキャラですか?
ある意味正解ですが、それだけではありません。
ミッキーマウスやハローキティなどは多くの人に人気で、その商品はよく売れるので、いろんな商品に展開されますね。
だけど、たくさん売れるだけ、同じデザインの同じ商品の寿命は短いです。

ボールペンにキャラクターが印刷されていて、そのボールペンを使い切ったとしましょう。
次に買うのは、同じキャラクターの同じデザインのものを買いますか?
多くの場合、たくさん販売されている同じキャラクターでも違うデザインや、違うキャラクターのボールペンを買うと思います。(たぶん)

次に、絵本を考えてみてください。
売れている絵本って何十年も前の内容で、いまだに売れ続けてますよね。
毎年、新しいユーザーが誕生して、同じ絵本を購入するのです。なぜなら、内容(コンテンツ)が素晴らしく良いからです。
でも、絵本って多くの人が買うわけではなく、絵本が必要な人が、他の絵本と比べて良い方を買っていくのです。だから、変える必要がないのですね。

もう一つ、ガチャガチャ(ガチャ)を考えましょう。
ほしい景品が出てくるまで、頑張ってガチャガチャやるわけです。
ガチャは企画が勝負で、キャラクターは味付けになります。
個性の強いキャラクターはその個性を企画に結びつけるといい商品になりますが、良いキャラクターでも、キャラクターのチカラだけではなかなか難しいですね。

つまり、販売流通や、商品の特性が、キャラクター選択の要素になります。
でも、エージェント側から見たときに、「そのキャラクターがどの商品に強そうか?」を先に判断する必要があります。
そのためには、エージェントは、商品や流通、企画力の情報・知識もあったほうが、契約後にライセンシーにマッチしやすくなるのですね。

一言で「売れるキャラはこれ!」って言えないのですよ〜!
そして最近では、「ヒットは突然に!」という楽曲のタイトルのようなことが起こるのですね。
SNSのせいで、意図せず話題になり、数日のうちに認知が広がるキャラクターが誕生したりします。
でも、エージェントはそういったキャラクターは後追いしません。
エージェントが必要ないくらい各社が直接動き出します。
急に人気が出たキャラは急に忘れられてしまう(飽きられてしまう)可能性が高いのは、過去何度もありました。

エージェントは絵本のように息の長いキャラクターが好きです。
ライセンシーも長い間商品が売れるから、「三方良し」(←知ってるかな?)です。

キャラクターをお探しのときはこちらまで。

と、宣伝したところで、つづく


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