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キャラクターとライセンス <15>海外キャラライセンス

前回の続きです。

海外キャラクターのライセンサーとエージェントについて。
と、一言では言い切れないくらい、各社違う特徴を持っているよ。

だいたい海外キャラクターっていっても、コミックやアニメーション、映画、絵本、アートに近いものまでいろいろです。
コミックで言うと、マーベル・コミックス、DCコミックスだし、アニメーションはシンプソンズやハンナ・バーベラ。映画はもちろんバットマンやスーパーマン、絵本はウォーリーを探せ、タンタン。アートに至ってはアンディ・ウォーホールやバンクシーなど、み〜〜んなライセンスしてます。

この中から、ライセンス部門がある映画会社の日本法人W社の例を。
この会社は、本国の映画を日本で配給したり、宣伝したり、マーケティングしたり、ライセンスしたり、そのための試写会やったり、日本市場に合うコンテンツ展開を本国のヘッドクォーターへ交渉したりと、まあ、本国がやっていることを日本で展開しているのですね。

で、ライセンス部門はと言うと、私の印象では日本法人の中でも上位のチカラを持った部署であるわけですよ。それだけ、コンテンツのチカラもあるし、ライセンスに適したコンテンツ(キャラクター)を持っているのです。

そして、ライセンス実務で言うと、非常にシステマティック。監修の流れがスマートなのです。そしてアートガイドやアセット(使える絵のリスト)がちゃ〜〜んとしてるのですよね。これはライセンシーにとって非常に助かるんだ。しかもそれにお金をかけている(本国が・・だと思う)。

アポイント取りやすく、ミーティングでは色んな人出てくるけど、知ったかぶりしなければ親切丁寧に教えてくれて、監修はほぼWebで完結するから、助かる。

アメリカの実写映画って、日本でヒットしてもなかなか商品化につながらないのだけど、実写のキャラクターをイラスト化したりしてる。でもね、そのイラスト化したキャラがアメリカではいいのかもしれないけど、日本人から見ると癖があって使いにくい。
以前、映画作品のライセンシーになったときに、「この登場人物たちを日本人に受けるように、日本のデザイナーに描き起こさせる」ってことまでするのですよ。これはすごくないですか?

上記はいい例ですが、ひどいエージェントもいます。
本国ではタレントからスポーツ選手までマネジメントをやっていて、キャラクターも扱っているのですが、契約したときの話です。I社。

日本の商習慣では、同業種の会社が同じカテゴリの商品化契約するなら、先に契約した会社に一言「ライバルにあたるこの会社と同じカテゴリで契約しようと思うのだけどいい?」って尋ねるのが普通です。
(自社で扱わない商品等の場合は聞いてくれたらイイヨって言うはず)
だって、お金払って販売計画立てて契約する(アドバンスっていうやつね←前のnoteに書いた)のに、あとから来たライバルに、その計画めちゃくちゃにされるじゃん。客の取り合いになるよ!そんなことなら契約しなかったのに!!

その時、契約にサインをして戻した翌週に唐突に「あそこの会社とも契約したから!」っていってきやがった。しかも同じ商品で、商圏もまったく同じ競合の会社。
直ちに抗議したけど、外資の会社らしくお金が最優先らしい。

ワタシ的に許せなかったので、それ以降・・・

つづく

※タイトル画像と本文は関係ありません。


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