7/12 滞納者宅を訪問した

　先日のこと。

　自宅最寄りの駅から約1時間程揺られ、そこから更に40分程歩いた先にある滞納者宅へ向かった。

　炎天下の中、PCやら書類やらを詰め込んだザックを担いで歩くのはもはや修行の領域に達しようとしており、ものの数分で大粒の汗が流れ出すようになっていた。

　雀の涙程の効果になるだろうが日陰を求めながら歩いて到着する。

　昨年何度か訪問した場所ではあるのだが相変わらず汚い。足元にはカナブンやら小虫が見受けられ、見上げてみれば蜘蛛の巣に引っかかった小蝿が塊のようになっている。

　まるで清掃が行き届いていない。

　チャイムを鳴らしてみるが反応は無い。というよりそもそも鳴っているかどうかすら怪しい。

　回り込んでメーターを除けばどうも電気が止められているようだ。

　昨年保証人達の手を借りてようやく滞納分を埋めて、それからしばらくは鳴りを顰めていたのだが、1年と経たない内に元通りか。

　郵便ポストにはいつから溜まっているのか郵便物で溢れてしまっていた。手を突っ込んでそれらを摘んでみると出て来るのは税金や電気、スマホキャリアや信販系からのものばかり。

　やってんなぁ、と。

　正直あまり出入りされている形跡がなく、ポスト内に恐る恐る鼻を近づけて数度息を吸ってみたが、異臭めいたものは感じられない。

　この時期においてそれが起きているのであればとっくに通報されていそうだし、最悪の事態は避けられているか………。

　扉に手を触れれば白い埃が付着する。

　これ本当に大丈夫か？

　あまり悠長なことは出来ないということで、今月末次第では安否確認へ移行することになりそう。

　………つまりはまた行かないといけないということだ。

　公共交通機関が無いのでしんどい。