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黒縁メガネとおかっぱ

 過去のニュース映画やテレビニュース映像が流れてくることがあると、私はそのニュースのテーマよりも、そこに映り込んでいる市民に注目してしまうことが多い。

 映像が白黒であるためにレトロ感が増していることもあるが、やっぱり日本人の顔つきは激変している。

 といってもわずか数十年でDNAが入れ替わるわけもない。冷静になってみると、大きく変わったのはメガネではないか。

 とにかくフレームが黒くて太い。そしてレンズがぶ厚いのは、かつて言われた「牛乳瓶の底」のようだ。これが“昭和レトロ感”の大きな要因になっている。

 そして女の子は、惚れ惚れするようなおかっぱ頭がいる。縁側でお母さんが切りそろえていたんだろうなあ。その姿を思い浮かべると、ホンワカした気分になる。

 50年後の日本人がいまの我々を振り返ったら、どんなところに“レトロ”を感じるのだろう。タイムマシンで未来を覗くことが叶うならそこに興味があるな。
(22/9/10)


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