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学歴コスパ論

X(Twitter)でしばしば見かける「コスパのいい学歴」について。思うところをつらつらと。
はじめにお伝えしておくと、このキーワードが出てきた時点で、距離を取るようにしています。個人の価値観の補強のために、定義があいまいな言葉を当てはめているだけだと思っているためです。

「コスト」=教育費、「パフォーマンス」=最終学歴

多くがこの文脈で使っているだろうと思われるので、こちらでも改めて定義しておきます。
中学受験ブームもあり、どの家庭も必ずと言ってもいいほど通る道です。

「コスパ」といいたくなる背景:重くのしかかる教育費

子どもに与えたい教育とその費用を考えるとき、びっくりするくらいお金がかかることがあります。
こういう学校に行かせたいな、中学受験をさせてみようかな。といった時に、まず塾代ですが3年間でおおよそ300万円。まるっと出されるとよくわからないのですが、月間7万円程度の出費と考えると、現実味がありますね。出せない金額ではないかもしれないけれど、一般家庭にはかなり響く金額です。
お金をかけずにいい学校に行ってもらえれば…と思ってしまいます。私もそう思っています。

オール公立からの帝大(旧帝大)が最強

地元の小学校、中学受験はせず地元中学校に通う。部活を頑張り通信教育で勉強し、公立高校に合格。そこでも部活を頑張ってやはり通信教育で勉強し、帝大に行く。できれば家から通える学校だと最高ですね。仕送りしないで済みます。18歳までの最安ルートです。
そんなものは誰もがわかっているのです。

「失敗」が許されなくなる怖さ

公立高校に落ちたら私立高校に進学するでしょう。国公立大学に落ちたら私立大学に行くでしょう。
そうなったときに「コスパが悪い」と子どもに言うのでしょうか。言わないですよね。

あくまで結果論

学歴コスパはあくまで結果論でしかありません。コスパが良い悪いという議論自体が、受験の合否も含んでいるからよりいっそうタチが悪いと感じます。親がベストだと思って無理のない範囲で与えた環境、そしてそれに子どもがうまくハマるかどうか。それでいいじゃないですか。

それを「コスパ」という損得で論じるのはいかがなものかと思うのです。コスパがどうこう、なんていうのは、子どもが独立したあと、夫婦でお酒でも飲みながら冗談で言い合うくらいで十分なのではないでしょうか。

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