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ハンガリー・ブダペストの思い出

ドナウの真珠と呼ばれるハンガリー、ブダペスト。それまであまり旅行に興味のなかった私に世界の美しさを教えてくれたのはこの都市だった。

圧倒的な迫力の「鎖橋」

宮殿のあるブダ地区と国会議事堂などのあるペスト地区を結ぶ豪華で荘厳な橋。ものすごく幸運なことに、私の泊まった部屋はこの鎖橋を見渡せる部屋だった。

昼の荘厳さもさることながら、ライトアップされた鎖橋もまた同じ世界とは思えないほどの美しさ。私はずっとこの美しい夜景に釘付けだった

独特の色彩が魅力のマーチャーシュ教会

教会の色彩にも魅了された。それまでキリスト教圏には何度も旅行していたがこんなに鮮やかな色の教会は見たことがなかった。温かみのある屋根の色合い、ステンドグラスの鮮明な色使い。シックな教会のイメージが覆され、今まで1面しか見ていなかったことに気づかされた

売店で感じたつながり

もう一つ、私の世界観を変えた出来事がここではあった。王宮地区の売店で、写真集を買った時、売店の女性と少し英語でお話しした。私が日本人だと告げると

「私の息子が日本で働いているよ。オオイタってところにいるんだ」

と言ったのだ。大分はわたしの父親の生まれ故郷で良く遊びに行っていた。わたしの身の回りには他の国出身の人々はそこそこいたし、他の国で生まれ育った人が多く日本に来ていることも頭では知っていた。でもこんな偶然があるほど世界は繋がっていて狭いんだということにずっと気がつかなかった。

もっと世界を旅してみよう。そう思うきっかけをくれた街。それがブダペストだった。


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