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私的名盤10 第4回TAKAHA C

1【佐野元春 / NO DAMAGE】(1986)
高学年になった小学生が高校生の兄の部屋で出会うにはあまりにも素敵な1枚。兄がいない時に忍び込んでは聴きまくった。当然ベスト盤なんて概念はなかったけれど、カッコ良い曲が次々とつづくもんだから、マスター○ーション覚えたての猿みたいにとにかく繰り返してた。今思うと精通が先か元春が先かは覚えていない。もはや初めてが元春だったのかもしれない。

2【Bob Marley and the Wailers / Legend】(1984)
洋楽との出会いIN兄の部屋。スーパー海物語IN沖縄ばりの大定番。もう中学生になってたか。ベスト盤ってまだ気付いてない。レゲエも知らないし、レジェンドって言葉の意味も知らなかった。でもカッコ良いことは分かってた。これのおかげで『ノーウーマンノークライ』はライブバージョンじゃないと物足りない身体になってしまった。タメになったね〜。 

3【Rage Against the Machine / Rage Against the Machine】(1992)
サウンド。メッセージ。独創性。キャラクター。ライブパフォーマンス。最高にデカい五角形はバンド界のコーンフレーク。名前からしておかんが思い出せない長い名前。見分け方は赤いスカーフか黒い腕章かの違い。完璧すぎてそりゃあ長続きしないわ。レイジがいなかったらチェゲバラの日本での認知度は今の半分以下だったと断言出来る。

4【Weezer / weezer(Blue Album)】(1994)
「これ好きだと思うよ」とOBAがくれた1枚。それ以来もし自分でバンド組むことがあったらこんな音楽がしたいと未だに思い続けてる。ライブで泣いたことは何回かあるけれど、イントロの時点で号泣したのは『Say It Ain’t So』だけ。僕がグズってるようだったら背中をポンポンしてくれるか、これを流してくれれば大体の機嫌は直ります。黒縁メガネ。

5【小沢健二 / LIFE】(1994)
人生で1番聴いたであろうアルバム。自意識こじらせ童貞思春期だった僕は、クラスでは誰も聴いてないだろう音楽と深夜番組とプロレスだけが生きがいで、異性とワイワイやってるような奴らは全員つまんない奴だと決めつけてた。そんな僕に「愛し愛されて〜」のイントロが鳴り響いたおかげで捻れてた僕の心を綺麗にもうひと捻り、後戻り出来ないようにしてくれたA級戦犯。その後、無事に彼女も出来たし、カラオケでドアノックダンスを全力で踊れるようになったのさ。

6【↑THE HIGH-LOWS↓ / THE HIGH-LOWS】(1995)
高校時代の親友が自転車で家出した時に持ち出したのは数千円の現金と聴くためのプレーヤーもないブルーハーツのCDだけだったことは界隈では有名な話ですが、僕らにとってブルーハーツはそれくらい圧倒的に特別なバンドで、そのブルーハーツの解散の喪失感はマチャの結婚の比ではなかった。そのショックが癒えぬうちにまたヒロトとマーシーがバンドを組むなんて!浜ちゃんじゃなくても「また組むんかーい」とみんなが突っ込んだ。嘘。半狂乱で興奮してた。この頃はまだ「ごっつええ感じ」もやっててさ。チームファイトってコーナーにハイロウズも出たことあったんだよねー。楽しかったなぁ。あの頃に戻りたい。つうか、松っちゃんにはあの頃に戻ってもらいたい。君は君こそは日曜日よりの。。。

 7【プレイグス / センチメンタルキックボクサー】(1996)
あまりに隠れすぎた名盤。ねえ何で?何で誰も聴かなかったの?JAPANもまともに特集してくれなかったよね。同じスリーピースでも皆んなブランキーばっかり。ブランキーと同じだよ。授業をさぼらず文化祭にもちゃんと出るブランキーなんだよ。一回家帰ってちゃんと着替えてからバイクに乗るブランキーなんだよ。
ま、Vo/Gの深沼さんが今はThe Coyote Bandとして佐野元春と一緒にやってるのが、僕的には天龍が離脱した後の全日で鶴田軍に加わった小川良成っぽくて胸熱です。安定の技術に裏付けられた信頼感。つまりは王道。

8【COLDPLAY / Parachutes】(2000)
ホッと一息、夜の1枚。デビューアルバムとは思えない洗練さと落ち着き。せっかく高級寿司屋に連れて行ってもらったのにちらし寿司を注文する若者とちょうど同じくらいの洗練さと落ち着き。
「yellow」聴いた時に、このバンドは売れると確信した。「Man &Woman」聴いた時にこの人達売れるとマイラバに感じたそれとちょうど同じくらいの確信でした。

9【aiko / 夏服】(2001)
日本一歌が好きな女の子の3枚目。aikoの歌は浸透しすぎて街に溢れてるからわざわざ聴いたことないって人ほどちゃんと聴いてみてほしい。「花火」が収録された前作の『桜の木の下』で大ブレイクした勢いそのままに、瑞々しい才能の発露が止まらない。言ってみりゃあ『Nevermind』で大ブレイクしたNirvanaが消費されずにバランス崩さずに「スメルズライク〜」ライクな曲を立て続けに作ったアルバムのようなもの。言い過ぎです。気遣い合っているのに傷つけ合ってしまうような繊細な世界にこそaikoが必要。ずっと人と人との繋がりを歌ってきたaikoがこの先どんな表現をしていくのか興味深い。サブスク、、、解禁してます。

10【ZAZEN BOYS / すとーりーず】(2014)
どうやったらこんな曲が作れるのか。どうやったらあんな演奏が出来るのか。ライヴが凄い。狂気じみた集中力。どうノッたらいいかわからない。せっしにくい。いつかZAZENを聴いた少年がZAZENを教えてくれた少年とこんな音楽をしたいと思って組んだバンドの音を聴くのが楽しみ。銀縁メガネ。

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