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悪夢「Theranos」の再来とVCを覆う暗雲(The Futurologist 2/13/19)

Theranosの悪夢の再来、昆虫絶滅の危機、シリコンバレーの契約社員差別などをサクッとお伝えします。参照英語記事は、ブラウザ備え付けのGoogle翻訳でお楽しみください。

The Futurologistは、数十年後を見据えるアントレプレナーや科学者に届けるマガジンです。未来を予測する学問「未来学(futurology)」、グローバル課題、未来技術に関する最新情報をサクッと提供します。だって世界は、貴方の未来設計にかかってるから。


Theranosの再来


血液1滴で疾病を検査できると謳ったセラノスの嘘と徹底的な隠蔽工作は、世界に衝撃を与えた。

スティーブ・ジョブズの再来と持ち上げられ、タートルネックを着用するエリザベス・ホルメス元CEOに見覚えのある人も多いだろう。

そして、第二のTheranosはすぐそこまで来ているかもしれない。

最新のステルス調査は、多くのヘルステックベンチャーが未査読の研究結果に基づき資金調達してると露呈した。

同分野の投資は大規模であることに加えて急速に成長中であるが故、崩壊の衝撃も大きい。

「厳格なプロセスは無視」という姿勢ではなく、信用と速度両方を保つ仕組みをハックしてほしい。

例えば神経系に作用して集中力を高めるサプリを開発するNeurohacker Collectiveは、認知能力のオンライン検査を提供する企業と提携して、R&Dコストとスピード感の両方を保つ努力をしている。

これはある種一般市民を巻き込んだシチズンサイエンス的なアプローチで、このような取り組みが業界全体に広がっていくことに期待したい。


全昆虫の40%が、20~30年の間に絶滅へ

過去40年間に発表された73の長期間研究をレビューした結果、驚くべき数字が発表された。

絶滅の理由の多くは、生息地の消滅。しかもこれらの研究は保護活動が盛んな先進国中心だから、実態はもっと残酷。

昆虫すごいぜ、昆虫守ろうぜ。


StyleGAN「写真が証拠になる時代は終わった。」

上記の記事から、一部を抜粋したい:

-スタイルを変化させることは全体的な影響(姿勢、向き、顔の特徴を変える)を与えるのに対して、ノイズはそこまで重要ではない部分(髪の毛の流れやヒゲ)に影響を与える

^スタイル変換の技術を基にGeneratorのアーキテクチャを設計し直したことで、画像合成の過程をコントロールすることができるようになった

-これまでの様々なGANモデルの入力潜在空間が無作為に絡み合っていることがわかる

-線形部分空間(それぞれの線形部分空間が1つの変動要因をコントロールする)を用意することがStyleGAN発展の鍵


運動エネルギーを用いた蓄電タワー


再生エネルギー向け蓄電タワー。

平常時は、風力や太陽光発電の余剰電力を使って、重石を持ち上げる。

供給が低下して余分な電力が必要な緊急時には、落下運動エネルギーを用いて発電する。

今年、インドで実現予定。

アスペは有る無しの二元論では語れない

アスペルガー症候群を含む自閉症スペクトラムは、有無の二元論ではなく、社会性障害、コミュニケーション障害、限定/反復的な行動・興味の3面から多面的に定量化されるべきだという研究結果が出た。

大規模な研究が、自閉症の多様性を考慮する近年の傾向を支持した意義は大きい。


「片道切符での」有人火星飛行を目指す「マーズ・ワン」、破産へ

火星への「片道切符での」有人飛行を目指すというプロジェクト「マーズ・ワン」の母体が破産へ。ここに至るまでも悪い噂が絶えなかった様子。火星ビジネスで稼いでくのはまだ難しそうだ。



シリコンバレーの契約社員差別

シリコンバレーにも、人材流動性なんて美辞麗句では片付けられぬ格差がある。

Appleの契約社員は正社員に比べて圧倒的低待遇。

突然の首切りは勿論、オフィスも隔離、上司には常に監視されてる。Googleは社員の半分が非正規。

こんなことをChrome for Macで呟く私の皮肉ったらない。


https://www.bloomberg.com/news/features/2019-02-11/apple-black-site-gives-contractors-few-perks-little-security


人間/ラット間の複雑なテレパシーに成功

人間とラットの脳を繋いで、「テレパシー」でマウスに複雑な迷路を突破させるBrain-to-Brain Interfaceの研究が発表された。

今までもBBIでマウスの尻尾を動す研究はあったが、ここまで複雑なのは初めてだ。

世界で動物実験が難しくなる中、中国は霊長目含め国家戦略として脳科学を進めてる。


https://www.nature.com/articles/s41598-018-36885-0



充電不要のペースメーカーが患者負担を大きく軽減


心拍の運動エネルギーを用いた、充電不要ペースメーカーの実用化に向けた研究が進んでいる。

通常5~10年くらいでバッテリー交換が必要になるが、これを使えば手術は不要。

ダートマス大の研究者によれば、臨床試験含めあと5年もすれば商用化に辿り着くとのこと。

ドキドキするニュースだ 


宇宙探索、宇宙開発、宇宙防衛に関する現存の法律を整理する

「Woomera Manual」。

宇宙探索、宇宙開発、宇宙防衛に関する現存の法律を整理するアカデミアプロジェクトだ。

あくまで今後の法整備を円滑にするために現存する法律を整理することが目的で、法律を作ったりガイドラインを示すことはスコープ外である。

2020年にマニュアルが完成予定。

宇宙ビジネス起業家は要



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