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懐中のレッドスピネル

懐中のレッドスピネル 楽曲解説

3曲目、先生とお話をしたあの夜の曲です。


早速歌詞の方をどうぞ。


「ああ、どうした、もう答えは出たのか?」
「……まあいいだろう、少し話そうか」
「ほう、今になって迷いが出たのか?」
(鼻で笑う)「成長したとも取れるがな」
「へえ、自分が正しいか分からない?
俺ならば正解を知ってると」
「さあどうだか、お前には分かるのか?
この仕様もない感情が“正しい”か」

「そうだ。
今となっては遥か彼方のあの星の色は眩し過ぎて、
それだけを糧に生きていた」
「かつてに見ていたあの風景を再びこの手にすると誓って、未だ叶わない。
当然だな。

はぁ」

「は? どうして〈こんな事〉をしたのか?
はあ、何一つ解っちゃいないな。
あの心地良い“生き甲斐”の為なら、
この痛みも悪くはないものだ」


「……そうだな、
こうして眼下に溢れ返ったありふれたただの灯が美しい
……なんて心も長らく忘れてしまっていたが、
思い返せば、まあ、この世界はずっと輝いていたんだ。

__なあ、」

「他愛も無い事、身を切るほどに大切なものも
その全てを見失わぬよう努めた。
それでも時間の経過ばかりは止められなかった。
だがこれでいい。
命が留まりさえすれば、それだけで」


「少なくともまだ、未来視なんて“魔法”はないしな」
「お前次第だ。生死も、答えも、全てが」
「終わりがあるかも分からないような暗がりにその身、預けられるか?
出来るなら、多少導こう」




この曲、実は登場人物は二人です。相談者と回答者。
曲自体は回答者のセリフのみで構成されてます。歌詞にする都合上丸々セリフとして読むとちょっと変になってる箇所もありますが。
曲の楽しみ方としては、相談者になったつもりでなんとなーく耳を傾けてください。夜にしっぽり話し込むようなイメージで。
回答者が喋っているのを楽しむ為の曲となっております故。


解説は以上です。
相談者側のセリフは?とか、何の話してるんだ?とか、色々解説できる要素はあるんですが、この曲はあまり説明しないでおきます。今後他の作品を作って情報が場に出揃ったらちょろっと解説するかもしれません。

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