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【限定公開】新型コロナでレイオフされたサラリーマンの事業相談を添削したので公開します

ども、其田です(@haletoke)。きょうは「新規事業相談の赤入れ」を公開&解説していきます(本人許可済み)。というのも、個別に相談にのることが多かったんですが、全体共有したほうがケーススタディとしてよいなぁと。新規事業や将来について相談などしたい!という方はTwitterのDM or 質問箱にてお気軽にご連絡ください(記事化を前提・匿名OK)。

Q:「自然×写真×ヒト」を軸に起業を目指せるか?

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事業相談にのったサニーさんの簡単なプロフィールはこんな感じ。

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・30代後半
・2児の子供持ち(7歳・4歳)
・共働き
・地方・旅・観光業の会社に11年勤務
・登山・ランニング・キャンプ・野菜づくり・ギターが好き
・2020年4月〜コロナによる業務縮小で休業(一時解雇)

まさに働き盛りの世代ですね。2009年から勤めてかなり貢献したうえでのレイオフは相当メンタルに来たのではないかと思います。軸にしていきたいのは

・そとあそび
・キャンプ
・山登り

など「自然×写真×ヒト」を軸に「会社員を辞めて地方で起業をしたい」とのこと。地方移住も考えているとのことで、撮影内容の企画はこんな感じ。

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確かに

・ハイキング
・キャンプ
・ピクニック

を専門に写真を撮るカメラマンはいない気がしますし、地域とヒトを写真でつなげるという発送も悪くない気がします。

・地域の悩み
・顧客の悩み
・独自性や差別化ポイント

についても以下のとおり企画書に書いてくださっていました。

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ここから赤入れして行きます。

ということで、ここから感じたことと其田ならこうするというのを書いていきますね。

Q1:そもそも伸びていく市場か?

・地域とヒトを写真でつなぐ
・体験を売りにする
・撮影つき企画で独自性と差別化

は一見「たしかに」となるんですが「そもそもその市場って伸びるの?」という自分のポジショニングを考えたほうがよいです。というのも、そもそも日本人の人口は圧倒的に減っていきます。

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日経新聞2019/12/24

出生率低下も2年前倒しになったいま、地域で小粒で頑張る分には短期的には大丈夫かもしれません。ただ、将来性についてはよく考えたほうがよいですね。例えば、かつてのフィルム業界の重鎮コダックが倒産し、FUJIFILMが復活したのか?(医療やヘルスケアの導入)ニコンやキヤノンの売上が落ちて、SONYの売上があがったのか?(ミラーレス・ゲームサブスク・金融や保険などの経営多角化)など歴史に学ぶのがおすすめです。

其田であれば下記のような方法で伸びていく市場に参入しています。

・伸びていくインバウンド領域で勝負(政府方針として伸ばしていく領域)
・会社員と複業する(好きなこととお金の両立をしたい人が増加する領域)
・地方でシェアハウスをする(得たお金を空き家に投資する領域)

【参考】フリーランスカメラマンが地方でシェアハウスをする理由

Q2:単価・回転数・月単位/年単位の売上計画は?

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いただいた資料を見ると

・単価(1組あたりのサニーさんの利益3500円)
・回転数(5組/1日)
・集客(SNS・キャンプなどのWebサイト)

という感じ。

所感としては

①1日あたりのサニーさんの利益が17500円/日は低すぎる
土日フルに埋まっても17,500円×8日=140,000円/月、現実は50%程度で70,000円/月くらいになりそう

②年間土日フルにうまる?
冬は閑散期になりそう、そもそもキャンプに来る顧客がどの程度お金を支払って写真を求めるのか事前リサーチしたほうがよい、日本人は冠婚葬祭以外でお金を支払いにくい、月ごと来場者数×写真撮りたいヒト(%)で年間売上計画をたてたほうがよい。

③自分の時間と空間が拘束される
1人でやるのは限界がある。複数人カメラマンと業務委託して人気キャンプサイトや公園を抑えて人海戦術するならありだが、人材難と大手会社の参入で潰される懸念がある。

Q3:集客はどうする?

机上で企画立案するのって簡単なんです。Webやニュースで流行っているワードを拾ってきていい感じに散りばめればよいので(人と地域をつなぐ・協働・共創 etc)。問題はどうやって立ち上げて運営していくかです。

①集客はどうする?
例えばキャンペーンツアーを組んだり、SNS集客や旅行代理店などとの提携などはどこもやってるので、短期的には話題になるかもですが、長期的には価格競争や飽きられてになり持続可能性が低いように思います。地域によほどの魅力がないと厳しそうな印象。

②カメラマン派遣会社と競合しない?
カメラマンマッチングサービスとの差別化が厳しそうな印象もありますねというのも、都会に近ければ都会のカメラマンを連れてこれるし、田舎だとそもそも顧客の数が少なそう。

A:具体的なアドバイス

其田ならこうするというアイデアをいくつか書いていきます。

①自分の属性を最大限活かしてピンチをチャンスに変える

観光系事業の営業マンということで、地方の旅館や観光局とのコネクションはかなり持っているのはかなり強い。それを生かさない手はないと思うわけです。例えばこれから1年間くらいは補助金が国や市町村からかなり出てくるのでこれまでつながりのある旅館や観光局に営業をして

・PR用の写真を撮ってあげる
・SNSの立ち上げをしてあげる
・Webサイトの作成をしてあげる

といった分野でまずは売上を立てることを優先するのがおすすめですね(補助金でカバーできるので顧客も喜ぶはず)。

②会社員は辞めずに複数収入をつくる

退職して地方移住して起業する」というのは其田のこれまでの経験(フリーランス失敗)や相談に載ってきた人の事例を見ると「失敗する可能性がめちゃめちゃ高い」です。幸いにリモートでできる仕事内容をされているそうなので、

・会社員を続けながら自分の事業を育てる(複業・リモートワーク)
・会社員の与信を使ってシェアハウスなど不動産事業を育てる
・そのノウハウをWebで公開していく

のが失敗が少ないおすすめ(退職金や貯金残高が減っていくのはかなりストレス)。

③好きなことを多能工化して、儲かる領域で展開する

正直なところ「写真撮影」しか能力がないと生き残れないです。圧倒的センスがあるとか、人脈に恵まれていれば話は別ですが、凡人は「好きなことを多能工化して儲かる領域で展開する」のが大切。其田の場合は

・気象予報士
・通訳案内士
・フォトグラファー

でインバウンド領域を攻めてハイシーズンは月利100万円を稼いでいました。

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新型コロナウイルスがなくなったいまは、

・会社員(Webデザイン・気象予報士)
・個人事業主(シェアハウス・キャリア相談)

で食べている感じですね。柔軟性や弾力性を持って変化できる人や起業でなければ絶滅するので、経営者はこのあたりリスクヘッジしつつ、お金と想いのバランスをうまいこととっていくのが大切です。

サニーさんの場合であれば「自然×写真×ヒト」が軸になるので、

・キャンプやガイドインストラクター(英語対応可でインバウンド)
・地方の旅館やホテルのツアー立案やマーケティングコンサル

など含めてできるようになるとかなりいい線に行けるのではないかと感じます。関連企業でいうと徳島のあわえさんとか高山のちゅらぼしさんとかに近いイメージです。

まとめ

サニーさんのキャリア相談の赤入れ&公開してみました。個人的にコンセプトはとてもいいので、好きなことを多能工化しつつ儲かる領域で頑張って生き抜いてほしいなぁと応援しています:)これからきっと成長すると思うのでぜひフォローして見てください!

サニーさん
Twitter:https://twitter.com/sunny___san
Web:https://sunnyphotograph.wixsite.com/mysite
Instagram:https://www.instagram.com/sunny_724_/
note:https://note.com/sunnygreen

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それではきょうはこのへんで、またおあいしましょう。

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