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「小さな写真館の作り方」

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2015年、佐賀市に築100年の古民家を改装した写真館をオープン。その経緯を追いながら、地方都市で小さなお店を始めたい人のためのノウハウを紹介しています。2020年5月に発刊の「…
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#地方で起業

第23回 目標達成のためのアクションプログラム作成とやり抜く力

「自分の写真館を作りたい」など何か目標をもった人が、
 「なぜそれをやるのか?」
という問いに対し、 明確な答えを自覚した後、次に行うのは実際に達成するための事業計画を立てることです。 
その計画書の一つにアクションプログラム(アクションプラン)というものがありますが、これはその企画を実施するための行動計画です。 
今回はそのアクションプログラムを私がどのように作成して、実際に行動しているかを書きたいと思います。 

アクションプログラムを作成するには、まずその目標を達成

第3回 転機その2 〜1枚のチラシ〜

渡されたチラシにはこう書いてありました。 「創業支援セミナー(全5回)」 先輩は苦しんでいる自分に対し、ブライダルカウンターの現状を打破するヒントがあるかもしれないと、取材先で知ったこのセミナーのチラシをわざわざ持ってきてくれたのです。 何か少しでもプラスになるものがあればいいな。と軽い気持ちで参加を決めたこのセミナーへの参加が私の人生を大きく動かします。 手元に残っていた資料によると、セミナーの1回目には創業するにあたっての理念やミッション、ビジョンなどの話があったようで

第4回 進むべき道を示めした土台ツール(SWOT分析)

写真館の作り方ブログ。今回は結構実践的なお話です。 前回のお話、創業支援セミナーのワークで出てきたSWOT分析、皆さんはご存知でしょうか?〜SWOT分析の概要はこちら(出典wikipedia)〜 「知らない」という方は、ざっくりと説明するのでぜひチャレンジしてみてください。(私は素人なので本格的な運用はぜひ本を読んだり専門家さんに聞いてみてくださいね) 私がセミナー内で行ったワークは、まず内部環境と外部環境についての(自己)分析です。 SWOT分析における内部環境とは

第6回 運は偶然か?(タイミングとスピードの重要性)

SWOT分析によって、スタジオを作ろうと決意した私は考えました。 『スタジオを作るならどんなところが良いのだろう……?』 さまざまな可能性を模索する中、直感的に頭に浮かんだ「古民家」というワード。『古民家って賃貸に出てるのかな……?』 そこで [佐賀市 古民家 賃貸] で検索をしてみました。いくつかヒットした中、あるページに目が留まりました。 「古民家でお店、やりませんか??? ー佐賀県佐賀市の古民家…」 概要を確認するとなにやら大掛かりなプロジェクトです。 ふと目をやった

第7回 初めてのプレゼンテーション(個性が大事?)

提出期限最終日ギリギリでエントリーシートを提出した私ですが、その当時のものが残っていました。 見てみると、この時の「思い」が今も変わっていないだけでなく、実行に移すことができていることが嬉しいです。 さて一次審査である書類選考を突破し、次に待ち構えている関門は二次審査であるプレゼンテーションです。用意された時間は15分。プレゼンテーションなど、話には聞いたことがありますが生まれてこのかたしたことがありません。 『うーむ、何を話せば良いのだろう?』 何もわからない私は、結局

第8回 なぜ写真館だったのか?(その1・お客様は誰?BtoBtoCとBtoC)

そもそも「スタジオを作ろう」と思った私が、なぜ「撮影スタジオ」ではなく「写真館」をつくることなったのか?今回はその経緯をお話ししたいと思います。 前回のプレゼンテーションの時点では、明確に「写真館を作ります」とは言っていません。 実は写真館になっていくのは古民家の活用者として決定後、まあまあ経ってからになります。その証拠にいまでも店名は「ハレノヒ写真館」ではなく、「ハレノヒ柳町フォトスタジオ」です。(名前を変えなかったのは、それはそれで理由があるのですがまたの機会に) スタ

第9回 なぜ写真館だったのか?(その2・もし自分がお客なら)

前回、写真館を作った理由として「下請けではなく直接お客様と繋がりたい」というBtoBとBtoCの事業形態のお話をしました。 そして私が写真館をしようと思ったもう一つの理由。それは『自分が行きたいと思う写真館が周りになかったから』です。 当時作ることが決まったスタジオスペースで、どんな写真サービスを始めようかと考えていた時に『子供がいて、七五三や家族写真を残しておこうと考えた時の自分』を想像してみました。 「チェーンの子供写真館ねぇ……自分の子供にはキャラクター服は着させたく

第10回 なぜ写真館だったのか?(その3・写真館という言葉の価値)

「お仕事は何をされているんですか?」初対面の方によく聞かれる質問です。 私はこう答えます。 「佐賀で小さな写真館をしています」すると半数以上の人が「へぇ~……」と答えた後、「じゃあ、人を中心に撮ってるんですねー……」となり話はだいたいそこで終了です。 もし私が男女問わずモテようとするならば「フォトグラファーです」とか「フォトスタジオを経営してます」なんて言えば良いのかもしれませんが、私はそう言いません。(それも違いそうですが) それはなぜか?今回と次回は私が写真館をつくること

第11回 なぜ写真館だったのか?(その4・マイナスイメージは逆手に取れ)

前回「写真館」という言葉にはサービス内容がすぐに伝わるという素晴らしい価値が存在しているというお話と同時に、「古くさい」などのマイナスイメージも与えてしまうかもしれない問題があると書きました。 改めて伺います。みなさんは「写真館」と聞いてどうイメージしますか? 「重厚な作品・高級な額・暗いスタジオ・お堅い写真・入りにくい・おじいちゃんカメラマン・ジャケットにスラックス……」 じゃあ「子供写真館」のイメージはどうでしょう? 「明るい店内・可愛いアルバム・ぬいぐるみ・キーホルダー

第12回 なぜ写真館だったのか?(その5・お店を持つメリットデメリット)

なぜ写真館だったのか?シリーズのラスト。 そもそも写真館になるまでの経緯として、自分のスタジオが欲しかったことから始まっていることはお話ししてきた通りです。 「写真館」と「自分の撮影スタジオ」 その大きな違いは普段営業しているかしていないか。つまり「お店」なのか「事務所」なのかということです。 私の場合は写真館という実店舗(お店)を作ることを選んだのですが、ではお店を持つことのメリットとデメリットってなんでしょうか? まずはデメリット。これについては大きく2つ。 それは「時

第13回 事業計画その1(まずはブレない柱をつくろう)

今回から再び写真館開業や独立に必要だと思われる知識を、私の経験からお伝えしたいと思います。まずは質問から。 ①あなたは何を達成するためにその事業を行おうとして(行って)いるのですか? ②その事業を行っていく上で、大切にしていることは何ですか? 世の中には企業理念や経営理念と言われる「理念」や、ミッション・ビジョン・バリュと言われるものがあります。(毎回書きますが、私はその道のプロフェッショナルではないので、上に書いたような言葉の本当の違いはうまく理解できていません。よかったら

第14回 事業計画その2(事業計画書は嫌でも作る)

「事業計画」と言われてピンときますか? 私自身もともと計画は苦手な方ですし、会社を作るまで未来の計画など立てたことありませんでした。むしろ自分だけの人生なら、目的も無く直感に身を任せて仕事をし、計画なんて無い方がいいとさえ思っています。しかし、会社となるとそうはいかないようです。 そこで前回の「ぶれない柱(目的)」が効いてきます。柱がしっかり固まると、目的に向かっていくために何をすれば良いかが明確になってくるのです。それこそが計画となるため、まずは『柱』を決めることはとても重

第15回 事業計画その3(事業計画書の書き方)

今回は事業計画書の作り方の私なりのポイントを、私が採択された「創業補助金」を例に書いていこうと思います。 ちなみに創業補助金とは、サラリーマンだった人が新たに起業したり、個人事業主が会社にして事業の発展を行ったりする際、その対象資格を満たし申請書(事業計画書)を精査の上、採択されると国から最大200万円の補助金が出る。というものです。補助金や助成金については毎年募集内容が変わったりしているので、現在のものは専門家や専門機関などに問い合わせてみてください。 さて私が出した平成

第16回 個人事業主か株式会社か

前回の創業補助金ではサラリーマンから個人事業主か、個人事業主から法人化かという条件の話がありました。今回はその個人事業主か法人かというお話をしたいと思います。 個人的な意見として結論からいうと、最初はどっちでもいいと思います。 私は創業補助金を利用するためにそれまでの個人事業主から法人にする必要があったので会社になりましたが、そこにこだわっていたわけでは全くありません。このブログはあくまで専門的な観点からというより、私の経験や知識の範疇で思うことを書いているので、その2つの違