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負けず嫌い

4歳娘、スポーツ教室に通い始めた。
体験会で脇目ふらずの大号泣。終わって、先生たちの「この子は入会しないだろうな…」という表情に反し、『来週もくる』と力強い回答。

だよね、そう言うと思った。
じゃあ、と申し込み、今日は入会2回目。

相変わらず大泣きしている。
この3回観察していてわかったのは、とにかく「負けず嫌い」であるということ。

負けず嫌いには2種類ある

①人と競るときに負けるのを嫌う
②自分で決めたことに負けるのを嫌う

彼女の場合は圧倒的に②だ。
隣の子より走るのが遅いとかはどうでもよくて
自分の蹴ったボールが入らないことに猛烈悔しがる。そして、出来るまで練習したがる。

だから、彼女の泣きポイントは2つで
1.文字通り、やりたいことが達成できない
2.出来るようになるまで繰り返し練習する時間がとれない

悔しい気持ちと、諦めない心。
いいよね。最高!
と思って、大泣き娘にほとんど手を貸さず、口も出さず、コートの外から眺めている母。

周りのママたち(見回してみるに、わたしがいちばん年上っぽい。ママたち皆若いなぁ♡)は、そんなオバちゃんを不思議な生き物のように眺めている。

これでいいのだ。
きっと帰り道には「楽しかった」「来週もやる」というのだから。それが仮に本心でないとすれば、わかりやすく表情に出る人だ。

案の定帰りにはそんな会話をして、「なんでないちゃうかというと、ボールけってるのにコーンがたおれなかった。なんかいもやったのにいっかいもできなかった」と言ってきた。

ボールを蹴って、三角コーン(パイロン)に当てて倒す、という練習があった。結構いい線行っている(コーンには正面から当たっている)のだけど、倒れない。5回ほどチャレンジして、その後はもう大泣きしながら何度も続ける。

途中見かねた先生が、コーンに当たった瞬間を捉えてコーンを倒してくれたのが見えた。

娘と同じように、コーンが倒せないのに苛ついて足で蹴っている子もいた。

「あのさ、せんせいがたおしたり、あしでけってることかいたけどさ、ボールでたおしたかったの」と。

ああもう、最高じゃないの。
号泣しながらそこまで見えてるなら、面白い。

娘の負けず嫌いは私にそっくりだ。人と競うことに興味がないわりに、自分でここと決めたことができないのが猛烈に悔しくて号泣する。小さい頃の自分を見ているようでちょっと笑ってしまう。

負けず嫌いは親のほう?

周囲の若いママたちは「ほら、皆できてるんだからやりなさい」「もっと早く走れるでしょ」と声がけに大忙しだけど、きっと、ママが、他の子に"負けてる"我が子を見たくないだけなんじゃないかな。

ひとりで決める、その時のために

小学生とかになったら、集団生活の中で、親がいない場面も多くなる。(いまももちろん保育園でそういう時間はあるけども)

だからその時には、自分はどうしたいのか、どんなふうに感じて、何を決めるのか、どう動くのか、をひとりでやらなくちゃいけないのだ。だから「親」がついてきてる意味は、それを木の上に立って見ながら、ひとりでやれるようなサポートをすることなんじゃないかと思ってる。俯瞰したり、時には声かけたり、木から下りたりしながら。

お母さんがやりなさいって言ったから。
お父さんがダメって言ったから。
それだけを、選択判断の基準にしてほしくない。

がんばれ、負けず嫌いの泣き虫娘〜!

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