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妊娠と出産、リアル命懸けだったよって話(後編)

前編はこちらへ。(妊娠と、1人目の出産について)
後編では、2人目出産の話と、番外編として、1人目出産4ヶ月後の緊急入院について書きます。

これを書こうと思ったキッカケは、このツイートでした。(投稿日は古いのですが、つい先日知人のリツイートで見かけたものです)

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実は、私は輸血を2回してもらったことがあります。書かれてるように、2000mlを超える出血で命拾いしたのは輸血のおかげなのですが、これが後編で書く二つの出来事です。

2回目の出産の話(わたしの場合)

1回目は陣痛が30時間を超えたり、硬膜外麻酔(和痛)にしたりとあったものの、どこも切らなかったこともあり、出産後数時間で部屋を移動し、翌日は廊下をスタスタ歩いて義両親に驚かれるなど。つまり超元気でした。

2回目は、朝食後に陣痛始まり、お昼前に生まれていたくらいのスケジュール感。4000gを超えるBIG babyは1回目よりだいぶスムーズにこの世界にデビュー!

と、問題はそこから。

出血が多かったので、安静にしていてください

身体も起こしてはだめと言われ、もちろん食事できないので点滴。なんと翌朝まで分娩台で絶対安静だった!

この時覚えているのは、やけに眠かったことと、ずっと何か音楽がかかっていたこと、お隣の分娩台での妊婦&パートナーの会話が丸聞こえで「今日俺フルタイム勤務じゃん。いつ産まれんだよーまじで」と言っていたパートナーさんに、勝手にブチ切れていたこと。(私より前からいて、産まれたのは夜だった→10時間超え)

この時、私には何も知らされていなかったが、分娩室の外では色々起こっていたのだと、後から聞いた。

どのくらい深刻だったのか?

「万が一を覚悟しておいてください」

これは、出産に立ち会った夫が、先生に呼ばれて言われたのだという。実は、体内の血液の半量以上を失血していて、即輸血が必要な状態である(普通はここまで出血してると会話とかも出来ない人が多いらしい?)と。本人には言わないように、今日は家族の面会もNGと。

このまま出血が止まらなかったり、万が一輸血で何か起きることもある。ということだったらしい。

一方当の本人(私)は、寝たきりなものの普通に会話していたし、自分が死にかけているなんて思いもしなかったのだけど、やけに眠かったのは半分彼方の世界に足を突っ込んでいた、のかもしれない。隣の夫婦のコントのようなやりとりや、いきみが上手でない産婦に気を揉んだりしていたことが、わたしの命をこちらに引き戻してくれたと信じている。笑

義母、夕方まで分娩室前の廊下で放置される

夫は2人目も立ち会い。義母と2人で来てくれていたが、分娩室には家族1人しか入れないので、無事に産まれた泣き声とバタバタの後、夫と交代で入ってきた義母が「お疲れ様!よかったね」と声をかけてくれてすぐに出て行った。正午前のことだ。

赤ちゃんは何のトラブルもなく(サイズは規格外だったが)、本来なら処置後すぐ母親のところに戻ってくるが、絶対安静で無理。なので助産師さんには、「廊下で待っている義母に見せてあげてください」とお願いした。

…はずが、夕方、義母から申し訳なさそうに

そろそろ帰ろうと思うんだけど、
赤ちゃん、何があったの?まだ見ていないんだけど…

えええええ!お義母さんもう16時ですよ!とベッドから落ちそうに。(早く言ってよ!と思ったけど、なんかあったのかしらとか、遠慮していたようで)

「万が一」を告知された夫もそこには気が回ってなく、2歳長女のお迎えで既に帰宅済み。助産師さんは次の出産に大忙し。(その日はカイザー含め6人出産)しかもわたしが入口すぐの分娩室を安静に占領しているので、出入りもバタバタしていたのだろう。

夫から「産まれましたよ」の報告とともに、今日は面会NG、と伝えたのに、来ちゃったのはうちの父。この人は、1人目の時にも病院に「産まれたか」と電話しちゃったり(お答えできません電話はやめてくださいと怒られたらしい)出産周りでは前科ありの再犯です。ま、私が無事生き長らえたので、笑い話になりましたが。

番外編:もう1回の輸血の話

このnoteのタイトルは妊娠出産、なので直接は関係ないが、1人目産後まもなく、輸血される事件勃発。

結論から書くと、盲腸(虫垂炎)だったのだが、近くの内科で誤診され、猛烈な痛みが全く治らず。これはもう無理、と救急搬送されたら、既に破裂して腹膜炎を起こしていたよ、という話。

日中は義父母に来てもらって娘を頼んでいたが、少し落ち着いたし寝るだけだから、と夜帰ってもらった後のことだった。

23時をすぎる頃から、日中とは明らかに違う種類の、これはやばい、と思われる猛烈な痛みが襲ってきた(先生によれば、多分それが破裂のタイミングだったらしい)

サービス業の夫はLINE既読にならず、えいやと119番。まさかの、自分のために救急車。いやびっくり。猛烈な痛みの説明と、状況説明(0歳児がいます)して到着を待つ間、とりあえずおむつと粉ミルクと自分の下着をカバンに詰める。(我ながらあっぱれだったと思う)

救急隊員のひとりに抱っこ紐をつけてもらい、わたしはストレッチャー。かかりつけは?ありません。産んだところは?ちょっと遠い→で、近所の大きな総合病院へ。

到着後すぐICU診てくれた内科医が、これは緊急手術だと外科医の携帯に掛けてる音が聞こえる。ICUって生死の境のような場所だと思う。お隣は急性アルコール中毒で呂律の回らないお姉さん。真ん中わたし、反対の隣は機械音しか聞こえない。

その中に響く、我が娘の泣き叫ぶ声!
(救急隊員から受け取った受付の女性がずっと抱っこしてくれていた)

多分この時も、この娘の声に、命を救われたのだと思う。

外科医の女医先生は、走ってきてくれたのか息切れしながら、夫が電話繋がらないことに苛立ち(なんで出ないんですか!もう0時なのに!)、「至急手術、輸血もするからサインして!」「もうなんでこんなことになるまでほっといたの!」と猛烈に怒られた記憶。

母乳しか飲んだことがなかった娘は、深夜夫が駆けつけた後も、粉ミルクも、お茶も、水も拒否して、翌朝まで命の限りを尽くして泣き叫んでいた。

これは出産とは直接関係ないけれど、産後4ヶ月、まだ100%回復していない身での、手術からの絶食入院は、結構ハードでした。わたし本人ももちろんだし、娘も、夫も。

出来る人は、献血へ

時々献血趣味、みたいな方をお見かけするけれど、平時は、ふーん、と思っていたそのことが、なんてありがたいことなんだ、と感じられた。

ちなみに輸血経験者は、献血できないんですよね。
(わたしの場合は元々ヘモグロビンが少なく、残念ながら高校生の頃からNGだったのですが)

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なので、ただただ、お願い、するしかないのですが。元のツイートにあるように「妊婦の夫にできること」でもあるし、健康な皆さんなら、妊婦の夫以外でも、ありがたいこと。

妊娠出産noteのはずが、献血のお願いで終わる謎。。



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