コーピングリストを持っていますか?
新年、仕事始めの朝。
同世代の、気のおけない友人たちの話を、オンラインで聴きながら、セルフメンテナンスについて考えていた。
いつもなら、会社に出かけてゆく時間。
仕事始めといいながら、長い休息をいただいている私は子どもたちを保育園に送り、駅まで夫を送ったあと、ふと思い立って、ヨガのレッスンへ。そして、終わって二駅先のスタジオから、歩いて帰ってきた。
わたしには、わたしを助ける方法が、たくさんある。
そして、そう思えていることがまた、わたしを助ける。
コーピングとは
ストレス対処のこと。
自分のストレスのモニター(客観的な観察)と
それに見合った自分なりの対策を持つこと。
(臨床心理士 伊藤絵美さんの言葉より)
コーピングリストとは、文字通り、その「対策」をリストにしたものだという。
わたしがこの言葉を知ったのは、昨日。たまたま目にした日本財団のイベント、荻上チキさんのファシリテートで、哲学者の國分功一郎さんと、琉球大学教授の上間陽子さんのセッションを聴いた中で出てきた言葉だ。
小さな”快”のレパートリーを多くもつ
そのセッションは『予測不可能な複雑社会を彷徨う自己責任論』がテーマで、セルフメンテナンスについて話されたものではなかったけれど、ここに、とても引っかかるものがあった。もちろん良い意味で。
コーピングリストを多くもつこと、それも
大掛かりなものでなく、
すぐできる快を多様に持っている、
選択肢をたくさん持っていること
が、自己肯定感にも繋がっていく、という。
そこで、ふと、わたしは、このリストがたくさんあるなと思ったのだった。リストアップを意識したこともなかったし、ひとつひとつは、ささやかなことだけれど。
人から見て、はどうでもいい
幼い頃から本ばかり読んでいたからか、
世界には、ひとの数だけその人が主役の「人生」があって、それは当然ながらわたしにもあって、それらが交差したところに化学反応が起きるのだ、と思っていた。
そして、母から、それはもう何度も何度も
「ひとと同じである必要はない」
「あなたが、どうしたいのか」と言われて育った。
だから、わたしは、誰とも比べずに、ただ自分の声を聴いて、自分が心地よいと思えるものやことを、少しずつ集めてきたのだろうと思う。
その心地よいことを並べたら(つまりそれがコーピングリストになるのだと知った)わたしのリストはまぁ、ずいぶんと色々と多様なもので構成されているようだ。
好奇心の範囲が広いことは、ひとつひとつが浅かったとしても、わたしを助けてくれている。
誰かに助けてと言えるのも、わたしが選ぶこと
セルフメンテナンスを大事にしたいと思うのは、
自分で整えることを意識しないと、人に助けを求められない、とも思っているから。
自立とは依存先を増やすことだ、と熊谷晋一郎さんも仰っていたけれど、これも、選択肢を多く持てていることが結局わたしを支えるのだろうと思う。
この、新年という節目にもらった長いお休みに、改めて、コーピングリストを作って眺めてみたいと思った。
やりたいことリストや、TODOリストではない。
自分のお守りになるようなリストだ。
例えばたくさん歩くとか、チャイラテを飲むとか、なんでもいい。**をしないと気持ち悪い、みたいなのはTODOになりがちだから、**したら気持ちいい、のリストがいい。幸せレベル低いなーとか思う必要もない。
心がほかほかするようなリストを作ってみよう。
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