見出し画像

積極的保活のすすめ

「選んでる余裕なんてありません。駅の反対側?いやそんなこと言ってる場合ですか。通える範囲全部書いて」

こう言われたのは、1年ぶり3回目。認可保育所の申込会場でのこと。どうしても預け先を確保したい!と切羽詰まったママ友に伝授された技、ではない。

この後「お母さん、働きたいんでしょ」と続く。練習済なのか、市職員さんは毎年同じセリフだ。

最初の選択は「認可外」だった

認可保育所の申込は、自治体によるが大体11月。4月に始まる新学年クラスの募集で、出産前は申し込めない。

産後半年くらいで復職したいと思っていたが、最初の出産は3月で、保育所に預けるには不利だった。妊娠中の8月には【保活】を始めた。営業で鍛えた?情報収集とフットワークと勘と運の強さで、素晴らしい認可外保育園に巡り会い、半年後の預け先を確保して出産に臨んだ。

通い始めたら、ここが本当に素晴らしくて親子共に大好きになった。

通っている保育所の素晴らしすぎる点

あくまで親目線であり、好みの問題もあるが、就学前の子どもにとって、いい環境だなと有り難く思っている。

・モンテッソーリ教育→子どもの自主性を尊重
・少人数で他の年齢の子たちとも毎日交流

 →優しさや思いやりが育まれている
・英語、バレエ、空手などプログラム充実
   →楽しい&興味を持つ方向性を見極めやすい
+園庭がないことも、実はメリットと思っている。街のあちこちに公園はあり、お散歩ルートも良い体験に。

加えて、働く親にとってのメリットも満タンすぎる。こんな園が、駅までの徒歩圏内にあるなんて奇跡。

・持ち物ゼロ(持ち帰りもない)
・洗濯物ゼロ(衣替え時期に3セット持参)
・親は入口で子どもを引き渡しタッチアンドゴー
・送り迎えが多少ずれても連絡不要
・当日急な残業でも夕食対応
(※今は夕食提供廃止に)

それでも認可申し込みをした理由

これはいくつかある。①(最初の年は対象外だった)認可園申込がどんなものか見てみたかった②2人目を考えたら、認可外はコスト的に厳しいかも(当時は補助なしで月額が認可園の2倍)③テナント事情で閉園になる可能性があると言われた④(補助制度ができてからは)認可に申し込んだがNGだった=待機児童である、の証左がないと補助が出ない、等々毎年何らかあって、結果として3年連続申込書を書いた。3年目は、2人分だ。

選んでる余裕なんてありませんよ

と言われたのは、申込書の「希望園」の欄がスカスカだったからだ。「預ける気あるんですか?」とため息をつく担当者もいた。

自治体にとって、待機児童解消は死活問題、それはわかる。でもこの時とても疑問に思ったのだ。

・見学行った時に明らかに雰囲気がおかしい園もあった
(部屋が暗いとか汚いとか、先生が高圧的とか)
・通ってる人と数年間付き合えそうか(親も子も)

「預けられればどこでもいい」はずはない。預ける、は親の都合だけど、子どもはそこで数年間毎日過ごすのだから。かつ、「駅の反対側にこだわるな」と言われたけれど、中核市で人口が多い割に、最寄駅は1路線のみ、万が一止まったら初詣の成田山みたいで大人だけでも前に進むのは至難の技だ。(リモートワークが普及した今年、それは少し改善されたかもしれない)。ようやく授かった1人目の子を抱えて、不安もたくさんながら復職しようとする母に、初詣の人波を縫っていけと。

だからやっぱりこだわりたい

我が家は結果的に、0歳から娘がお世話になっている園に、いま2人お世話になっている。先の理由であげた費用面は、実はこの園が認可園にかわり、かつ制度も変わったことで、全くネックではなくなった。

それって運がいいだけでしょ、という声もある。そう、超ラッキー、それも大いにある。

だけども、やっぱり最初の出産前に情報収集をして、自分なりに、メリットデメリット、こだわりたいところを整理して、保活に臨んだことで、得られた結果だとも思っている。

保育園は大体0〜1歳から通い始めるわけで、高校入試とは違う。子どもたちは、自分で園を選べない。だから、長い期間過ごす環境は、親の選択にかかっている。

とはいえ。我が市も例外なく、認可園への入所は激戦だ。しかも、子沢山(子どもたちの園は半数以上3人兄弟だ)が多いエリアであれば、第一子が保育所に入るのはさらに難関だ。もちろん、預けられればどこでもいいからお願い!という切実な願いは、わかる。どこにも入れなければ、仕事はできないからだ。

我が家は、保活のために住む場所を決める、という選択はしなかったけど、そういう人もいる。必ずしも認可じゃないと不安、なんてこともない。その判断はその家族の数だけあるし、見て感じてみなければわからないこともある。

せめて私たち親ができることは、いま得られる選択肢の中で、最善は何か、という判断基準を持つこと、情報収集をして、自分なりに、メリットデメリット、こだわりたいところを整理すること、じゃないだろうか。

これから出産予定の方は(コロナ禍でなかなかそうはいかないかもしれないが)産む前のいま、情報収集をはじめることをおすすめしたい。特に第一子の場合はなおさら!保育所そのものや、自治体の保活のリアルを知って、自分と子どもにとっての、得られる最善に、チャレンジできるように



皆さんからのサポートは、子どもたちと新しい体験をしたり、新たな学びのために使わせていただきます。