聖イケル

イケル・カシージャス。
彼はかつてレアル・マドリーの守護聖人だった…

1981年5月20日生まれ。
99-00シーズンに、イルクナーとビサーリが共に負傷の為、リーガ第3節ビルバオ戦でスタメン。
その後、復帰したビサーリが不安定なプレーを続けていたことで、99年12月よりスタメン復帰をすることに。
長期離脱となったイルクナーに代わりに、99-00シーズン CL決勝 バレンシア戦で、歴代最年少の19歳4ヶ月でスターティングメンバーとして出場した。

01-02シーズン終盤。バジャドリーから移籍してきたセサル・サンチェスにポジションを奪われたが、CL 決勝 レバークーゼン戦でセサルが負傷。
交代出場し、見事ゴールを守りきり優勝に貢献した。

トップチームに16年在籍し、公式戦725試合出場。
18タイトルを獲得。
また、スペイン代表としても2010年W杯でゴールデングローブ。
2008年、2012年のEUROでも欧州選手権最優秀選手に選ばれるなど、数々の功績を残した。

2010-2011シーズンにラウルとグティが去り、カピタンに就任。
このシーズンのコパ決勝 バルサ戦で3つのビッグセーブでゴールを死守。
自身初のコパ・デル・レイ優勝のカップを手にした。

2013-2014シーズンにアンチェロッティが監督に就任。
ディエゴ・ロペスとのローテーション制により、カシージャスはカップ戦担当となる。
国王杯決勝 バルサ戦に勝利。その年のCLにも決勝に出場。
またもマドリーダービーを決勝で経験することに。
こちらはアトレティコに先行されながらも、マドリディスモが引き寄せたセルヒオ・ラモスの同点ヘッドで勢いがついたチームは優勝。

カシージャスも見事にデシマの歓喜加わることとなった。

2014-2015シーズンにディエゴ・ロペスがミランへ移籍し、ケイラー・ナバスが加入するも、リーガでの正GKに返り咲く。
また、FIFAクラブワールドカップ2014の優勝にも貢献した。

2015年7月11日、ポルトへの移籍が発表される。
しかし、確執なども少なからずあったため、翌日の退団会見にクラブ関係者は不在。
事実上追放という形で、裏口から去って行くことになる。
13日に退団セレモニーも実施されたが、そこに集まったマドリディスタの数は元カピタンのお別れ式としては2000人程度と、なんとも少ない人数だった…

それが彼の "El Blanco" として最後の日となった


自分自身としては、マドリーで1番長く見続けたGKであり、イケルの反射によるセーブで"ゆるゆるの"ディフェンスを助けてもらったのは、何百回あったのだろうかとも感じる。

マドリーの守護聖人は自分にとっては聖イケルだった。
たとえ、加齢で反射が衰え始めても、あの日、あの場面を目にするまでは、イケル・カシージャスはマドリーの正GKのままで引退してほしいと思っていた。

そう…あの、コパ決勝で、あの瞬間を…


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