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【無好手15と無惨63】20.11.21.

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20.11.22. 4八との意味を持たす為に「無好手11」を「無好手15」に更新

【無好手15】

15-02 詰め上がり飛飛角01 原図

藤井二冠の詰将棋(将棋世界 2014.2)の詰め上がり図が良かったので、真似はできないけれど最終形の雰囲気だけ真似てみた。

【手順】
▲2五銀Ⓐ  ▽同 龍   ▲同 馬   ▽同 玉
▲2六歩Ⓑ  ▽同 玉Ⓒ  ▲2七飛   ▽3六玉Ⓓ
▲3七香   ▽4五玉   ▲2五飛   ▽4六玉
▲5六飛   ▽3七玉   ▲3五飛Ⓔ  まで15手詰

Ⓐ:▲3七香は▽4五玉以下上段に逃げられて不詰

Ⓑ:▲2七香は▽2六桂(限定合)で不詰

15-02 詰め上がり飛飛角02 5手目▲2七香だったら

Ⓒ:▽3六玉は▲3三飛▽2六玉▲3五飛成▽1七玉▲3七龍▽1八玉▲2七龍まで早詰(13手)

Ⓓ:▽1五玉は▲1六香▽同玉▲1九飛まで早詰(11手)

Ⓔ:ふわっとした詰み上がり図になった

15-02 詰め上がり飛飛角03 15手目

【無惨63】「詐術的2行エレベーターW」+「無好手15」

さて、本題へと入ろう。「詐術的2行エレベーターW(修正)」の手順は玉転がしを楽しもうということで▲7九桂を打って止めていたけれども、▲9九桂と打って更に手数を増やすことができる。先ほどの「無好手15」は実は下掲「無惨63」の収束部を抽出加工したものだ。

63-1 二行エレベーター2回転&非回転ターン01+

【初手~35手目】玉転がし
▲5四飛   ▽4六玉   ▲3五銀   ▽同 玉
▲3四飛   ▽2六玉   ▲1五銀   ▽同 玉
▲1四飛   ▽2六玉   ▲2七歩   ▽3五玉
▲3四飛   ▽4六玉   ▲5八桂   ▽5五玉
▲5四飛   ▽6五玉   ▲7六金   ▽同 玉
▲7七飛   ▽8五玉   ▲7五飛   ▽9六玉
▲9五飛   ▽8七玉   ▲9七飛   ▽7六玉
▲7七飛   ▽8五玉   ▲7五飛   ▽9六玉
▲9五飛   ▽8七玉   ▲9九桂  (35手目)

詐術的2行エレベーターW(修正)」と同様に手を進めていくと、7九歩を置いた効果で35手目に▲9九桂(下図)と打つしかない。

63-1 二行エレベーター2回転&非回転ターン02

6七への逃げ道が開けていて詰まなそうだけど、2枚飛車を駆使して捕まえる。

63-1 二行エレベーター2回転&非回転ターン01+2

【35手目~48手目】
▲9九桂   ▽7六玉   ▲7五飛   ▽6七玉
▲7七飛   ▽5八玉   ▲5六飛   ▽6九玉Ⓐ
▲7八角Ⓑ  ▽7九玉   ▲5九飛Ⓒ  ▽6九銀Ⓓ
▲同 角   ▽8九玉Ⓔ (48手目)

Ⓐ:▽5七合は▲同飛寄▽6九玉▲5九飛まで早詰(45手)
Ⓑ:▲5八角は▽5九玉▲3六角▽5八歩▲同飛▽6九玉▲5三飛成▽4七歩で不詰(4五香の意味を持たせることができた)
Ⓒ:▲8七角や▲6七角は▽7八香で不詰
Ⓓ:▽6九角は以下の手順で同手数駒余り
  ▲同 角   ▽8九玉   ▲7八角   ▽9八玉
  ▲8七角打  ▽9七玉   ▲4三角成  ▽8七合
  ▲同 飛   ▽9六玉   ▲8六飛   ▽同 玉
  ▲8七馬   ▽8五玉   ▲8六香   ▽9四玉
  ▲7六馬   まで同手数駒余り(63手)

  ▽6九金は以下の手順で早詰
  ▲同 角   ▽8九玉   ▲7八角   ▽9八玉
  ▲9七金   まで早詰(51手)

Ⓔ:銀角が無くなるまで合駒し続けた場合、以下の手順で早詰
  ▽7八銀   ▲同 角   ▽6九角   ▲同 角
  ▽8九玉   ▲7八角   ▽9八玉   ▲8七銀
  ▽同香成   ▲同 角   ▽9七玉   ▲7五角
  ▽8六合   ▲9八香   まで早詰(61手)

  できるだけ合駒で手数伸ばしを続けた場合、以下の手順で早詰
  ▽7八銀   ▲同 角   ▽6九角   ▲同 角
  ▽7八金   ▲同 角   ▽6九金   ▲同 角
  ▽8九玉   ▲7八角   ▽9八玉   ▲9七金
  まで早詰(59手)

  ▽7八合が効かないので▽8九玉と逃げるしかない

5六馬や5八桂が処理できて、4五香も43手目▲5八角▽5九玉▲4九金の余詰を防ぐ意味を持たせることができているので不満は少なくなった。49手目からの手順を見て行こう。

63-1 二行エレベーター2回転&非回転ターン01+3

【49手目~63手目】
▲7八角   ▽9八玉   ▲8七銀   ▽9七玉Ⓕ
▲8六銀   ▽同 玉※  ▲8七飛   ▽7六玉
▲7七香   ▽6五玉Ⓖ  ▲8五飛   ▽6六玉Ⓗ
▲5六飛   ▽7七玉   ▲7五飛   まで63手詰

Ⓕ:▽同香成は以下の手順で早詰
  ▲同 角   ▽9七玉   ▲4三角成  ▽9六玉
  ▲8七馬   ▽8五玉   ▲8六香   ▽9四玉
  ▲7六馬まで早詰(61手)
※:「無好手15」の原形となった局面
Ⓖ:▽6六玉なら▲5六飛▽6五玉▲8五飛▽6四玉▲7三銀不成まで同手数駒余り(63手)
Ⓗ:▽7五合なら▲同飛▽6六玉▲5六飛まで同手数駒余り(63手)

63-1 二行エレベーター2回転&非回転ターン08 63手目

2枚飛車を最後まで残しての収束はヘボ将棋で低質手順屋な自分らしい。数えてみると左翼の飛車は12回、右翼の飛車は7回も動いている。この詰み上がり図から5筋~9筋だけを抽出し、余分な銀と桂を取り除いて加工して生まれたのが「無好手15」だった。左右反転形ではあるけれど詰み上がり図がよりスッキリしててイイ。「無好手15」の4三香は4三歩でも成立するけれど「無惨63」の名残でもあり、また詰み上がり図での不要駒感が出てしまうので香にしてある。

15-02 詰め上がり飛飛角11

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