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Fusionでガンプラの部品を3Dデータ化してみた / 腕の部品【拳】作成手順②
引き続き、拳の指の形状の作成手順を紹介して行きたいと思います。
今回は、右手の拳を作成しているので、場所の指示も右手拳をイメージして読み進めてください。
一つ訂正があります。
先回の記事の中の「拳_側面形状」に間違いがありました。
訂正箇所は、下図の赤枠の寸法取り方で、交点の寸法は、正しくはR50の円弧の接線との垂直な距離で定義します。
大変失礼いたしました。先回の記事は訂正してあります。
今から前のデータを使われる方は、差し替えて頂ければと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1718341439545-w4tBOFMXsx.png?width=1200)
それでは、始めます。
中指の形状を作成する
指の中で、中指が一番外に張り出している指なので、まずそれを作成して、それを基準に他の指を作成して行くことにします。
中指の形状のプロファイルになるスケッチを作成する
YZ平面をスケッチ平面として選び、新規にスケッチを作成する。
このスケッチは「拳_側面形状」を編集して書き足して行っても良いが、スケッチが複雑に成り過ぎるので、分けて作成することにした。
一つのスケッチにして複雑さが気にならない方は、まとめても良いと思う。
スケッチを作成する際、小さい部品の計測もままならなかったので、キャンバス(挿入→キャンバス)の機能を使ってスケッチを作成した。
画像も信頼性がある訳では無いので、身勝手な解釈が多いかもしれない。
![](https://assets.st-note.com/img/1718072898292-EfUIy3sJk2.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1718080729571-zKra2qj4QX.png?width=1200)
「拳_側面形状」のスケッチを基準にして、上図の濃い青色の領域がプロファイルとして選べる様にスケッチを定義する。
最初に中指の外形線を描いて、次に関節部分の折れ曲がった直線を追加し、最後に関節の円弧の部分を追加すると判り易い。
第二関節(上図の左上)は、円弧と二本の直線(外形線と平行な直線)で出来ているが、第一関節(上図の右下)は円弧のみで出来ていて、円弧の左端点(上図の)は、直線との距離で定義されている。
スケッチの名称を「拳_中指」とする。
中指の形状を押し出す
「拳_中指」のスケッチの一番広い領域をプロファイルとして選び、中指の形状を押し出す。
![](https://assets.st-note.com/img/1718082042697-lowv9WcNpt.png?width=1200)
押し出す範囲は、プロファイル平面から、親指側に 1.6ミリ、小指側に 0.4ミリ押し出して結合する。
中指の関節の形状を押し出す
「拳_中指」のスケッチの関節にあたる部分の領域をプロファイルとして選び、中指の関節の形状を押し出す。
![](https://assets.st-note.com/img/1718082584928-rq5hbu0F2s.png?width=1200)
押し出す範囲は、中指の小指側の平面から親指側の平面までで、小指側の平面とはオフセット無しで、親指側は中指より 0.1ミリ凹む様に指示する。
作成した中指の形状にフィレットを付ける
![](https://assets.st-note.com/img/1718083297002-ADLkGj6vbr.png?width=1200)
上図の様に、指先のエッジ、親指側の指の側面のエッジと関節のエッジに 0.4ミリのフィレットを作成する。
但し、親指側の指の側面のエッジのうち、第二関節から先のエッジにはフィレットを作成しない。(これは、後述します)
フィレットのコマンドを一旦終了して、再度フィレットのコマンドを起ち上げる。
![](https://assets.st-note.com/img/1718095366047-9OownnVHhv.png?width=1200)
中指の表面の残りのエッジに 0.1ミリのフィレットを作成する。
但し 0.4ミリのフィレット同様、親指側の指の側面のエッジのうち、第二関節から先のエッジにはフィレットを作成しない。
人差指と薬指の形状を作成する
人差指と薬指の形状のプロファイルになるスケッチを作成する
YZ平面をスケッチ平面として選び、新規にスケッチを作成する。
ここでも、スケッチの判り易さを優先して、同じ平面にあるスケッチとは別けて作成することにした。
![](https://assets.st-note.com/img/1718158253696-8GFL5liugj.png?width=1200)
「拳_中指」のスケッチを基準にして、上図の濃い青色の領域がプロファイルとして選べる様にスケッチを定義する。
指の表側のラインは、基本的に中指のラインから 0.1ミリオフセットさせたラインを描く。
但し、第二関節の矢印で示した直線だけはオフセットしないで同一線上の直線にする。
関節は、上図の様に定義する。
中指同様に、第一関節は円弧と直線二本、第二関節は円弧一つで描く。
第一関節の内側コーナーから水平に、図の右側の垂直な線に向かって直線を引く。
スケッチの名称を「拳_人差指」とする。
人差指と薬指の形状を押し出す
「拳_人差指」のスケッチの一番広い領域(第一関節から指先まで)をプロファイルとして選び、人差指と薬指の形状を押し出す。
![](https://assets.st-note.com/img/1718159175200-8JdYW75VHn.png?width=1200)
押し出す範囲は、親指の付け根部分の平面から 0.1ミリ内側にオフセットしたところから、中指の薬指側の平面から 1ミリ外側にオフセットしたところまでとする。
この際、新規ボディで作成する。(後の作業の都合、フィレットなど)
人差指と薬指の関節の形状を押し出す
「拳_人差指」のスケッチの関節にあたる部分の領域をプロファイルとして選び、人差指と薬指の関節の形状を押し出す。
![](https://assets.st-note.com/img/1718159787463-BpuEcJCCq1.png?width=1200)
押し出す範囲は、人差指の外側から 0.2ミリ内側にオフセットしたところから、薬指の外側から 0.1ミリオフセットしたところまで。
この際、「拳」のボディを非表示にして、先程作成した人差指と薬指のソリッドボディとのみ結合する。
薬指の外側の面に勾配を付ける
![](https://assets.st-note.com/img/1718167055580-DphYUG1JSY.png?width=1200)
指先の平面を「抜き方向」に指定して、「面」に薬指と薬指の関節の外側の三つの面を選び、指先が細くなる様に 8度の勾配を作成する。
人差指と薬指の付け根の形状を押し出す
「拳_人差指」のスケッチの指の付け根の領域(付け根から第一関節まで)をプロファイルとして選び、人差指と薬指の形状を押し出す。
![](https://assets.st-note.com/img/1718168284985-Z8jYCqZcBP.png?width=1200)
押し出す範囲は、拳の甲の親指側の側面から 0.1ミリ内側にオフセットしたところから、薬指の第一関節の一番外側の点(上図の赤丸)から 0.1ミリ外側にオフセットしたところまで。
この際、人差指と薬指のボディは非表示にして「拳」のボディを表示させ「拳」のボディとのみ結合する。
薬指の付け根の表面に勾配を付ける
![](https://assets.st-note.com/img/1718168939206-lh95roDOca.png?width=1200)
薬指の付け根の外側の平面を「抜き方向」に指定して、「面」に薬指の付け根の表面の二つの面を選び、小指側方向にすぼまる様に 1.5度の勾配を作成する。
薬指の付け根の側面に勾配を付ける
![](https://assets.st-note.com/img/1718169362247-VEfZrovkpy.png?width=1200)
人差指の上図の青色の平面を「抜き方向」に指定して、「面」に薬指の付け根の側面を選び、指の付け根方向にすぼまる様に 1.5度の勾配を作成する。
人差指と薬指の形状にフィレットを付ける
![](https://assets.st-note.com/img/1718180439271-9r5kHHhiFl.png?width=1200)
上図の様に、人差指と人差し指の関節の外側には 0.5ミリのフィレット、薬指の外側と指先には 0.4ミリのフィレット、薬指の関節の外側には 0.3ミリのフィレットを作成する。
フィレットのコマンドを一旦終了して、再度フィレットのコマンドを起ち上げる。
![](https://assets.st-note.com/img/1718180922814-ztmJImqpON.png)
上図の様に、人差指と薬指の関節の形状が指と接する面にある、指側のエッジに 0.1ミリのフィレットを作成する。
小指の形状を作成する
小指の形状のプロファイルになるスケッチを作成する
拳の甲の小指側の側面をスケッチ平面として選び、新規にスケッチを作成する。
![](https://assets.st-note.com/img/1718328924824-lUQp2uYqAd.png)
「拳_人差指」のスケッチを基準にして、上図の少し濃い青色の領域がプロファイルとして選べる様にスケッチを定義する。
指の表側のラインは、人差指のラインから 0.1ミリオフセットさせたラインを描く。
関節は、人差指同様に、第一関節は円弧と直線二本、第二関節は円弧一つで描く。
第一関節の内側コーナーから水平に、図の右側の垂直な線に向かって直線を引く。
スケッチの名称を「拳_小指」とする。
小指の形状を押し出す
「拳_小指」のスケッチの一番広い領域(第一関節から指先まで)をプロファイルとして選び、小指の形状を押し出す。
![](https://assets.st-note.com/img/1718329774037-s6rJ4urFKy.png?width=1200)
押し出す範囲は、プロファイル平面(スケッチ平面)から親指側に 1.2ミリオフセットしたところから、薬指と充分重なる部分までを指定する。
この際、「拳」のボディと人差し指、薬指のボディを表示させて結合すれば、二つに別れていたボディが一つのボディになる。
小指の付け根の形状を押し出す
「拳_小指」のスケッチの指の付け根の領域(付け根から第一関節まで)をプロファイルとして選び、小指の形状を押し出す。
![](https://assets.st-note.com/img/1718330368564-5dtJFwYW0D.png?width=1200)
押し出す範囲は、先程作成した小指の外側の側面から 0.1ミリ外側にオフセットしたところから、薬指と充分重なる部分までを指定する。
「拳」のボディと結合して押し出す。
小指の第一関節の形状を押し出す
「拳_小指」のスケッチの第一関節の形状を示す領域をプロファイルとして選び、小指の第一関節の形状を押し出す。
![](https://assets.st-note.com/img/1718331086483-tj3Onwq6QQ.png?width=1200)
押し出す範囲は、小指の指先側の外側の側面から 0.2ミリ内側にオフセットしたところから、薬指と充分重なる部分までを指定し、結合して押し出す。
小指の第二関節の形状を押し出す
「拳_小指」のスケッチの第二関節の形状を示す領域をプロファイルとして選び、小指の第二関節の形状を押し出す。
![](https://assets.st-note.com/img/1718331567883-NGP262pftC.png?width=1200)
押し出す範囲は、小指の指先側の外側の側面から 0.1ミリ内側にオフセットしたところから、薬指と充分重なる部分までを指定し、結合して押し出す。
小指の外側の面に勾配を付ける
![](https://assets.st-note.com/img/1718331860918-AkmlNciz6c.png?width=1200)
小指の指先の平面を「抜き方向」に指定して、「面」に小指と小指の関節の外側の四つの面を選び、指先が細くなる様に 11度の勾配を作成する。
小指の付け根の表面に勾配を付ける
![](https://assets.st-note.com/img/1718332143135-FzzB7yZ0mO.png?width=1200)
小指の付け根の外側の側面を「抜き方向」に指定して、「面」に小指の付け根の二カ所の表面を選び、外側にすぼまる様に 1.5度の勾配を作成する。
小指の付け根の側面に勾配を付ける
![](https://assets.st-note.com/img/1718332904919-lpCTt3V377.png?width=1200)
上図の様に、小指の付け根とその先の部分との境にある小さな面(赤い矢印のところ)を「抜き方向」に指定して、「面」に小指の付け根の側面を選び、拳の甲側に向かって広がる様に 1.5度の勾配を作成する。
小指の形状にフィレットを付ける
![](https://assets.st-note.com/img/1718342195644-YSWCQEbDRO.png)
上図の様に、小指と小指の関節の外側、小指の指先には 0.5ミリのフィレット、薬指の外側と指先には 0.4ミリのフィレット、小指の関節の形状が指と接する面にある、指側のエッジに 0.1ミリのフィレットを作成する。
少々長くなりましたので、今回はここまでにします。
次回は、親指を作成して、プラモの部品としての最終微調整の形状変更、追加をして、この部品を完成させたいと思います。
ここまで作成した今回のデータは コチラです。 ↓↓↓
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