『MONEY』から読み解く昭和VS令和の若者ライフスタイル
あ、金融の話ではありません。投資とかそういう類の内容でもないのでお間違えのないようよろしくお願いします。
MONEYはMONEYでもMONEYのほう。ごぞんじ浜田省吾のハードロックナンバーです。
この歌、シングルカットされているわけでもないのに謎に知名度が高く、ろくに浜省を知らない人でも聞いたことがある可能性の高い楽曲です。
そんな人はいないとおもいますが「はまだしょうご?濱田金吾の間違いだろ?ハマダといえばキンゴです」というマニアックなシティ・ポップフリークだとしても知ってるはず。
それがMONEYです。
この曲、リリースは1984年の10月。『DOWN BY THE MAINSTREET』というアルバムの一曲目を飾ります。当時ぼくは16歳になったばかり。2つ上の不良の先輩が運転するクルマ(家業で使うライトバン・無免許)のカーステが初聴でした。
衝撃でした。
そこに描かれていた世界が、まさしくその頃の自分が生きている場所そのものだったからです。
たとえばこんなかんじ。
まさに!
ま・さ・に!
これは愛知県名古屋市南区豊田本町のことを歌っている!
とオモタネー。
ちなみにあれから39年経ったいま、愛知県名古屋市南区豊田本町はメインストリートも寂れ、映画館はつぶれ、バーは1軒もありません。なぜならハイスクール出た俺が次の朝バッグを抱えて出ていったからです。
話を戻すと、この歌詞を場所を東京に、時代を令和に変えるとどうなるか。もしかするとそこに若者のライフスタイルの変遷が垣間見られるのではないか!という社会学(あってる?)的な観点からザクッと切り取ってみたいのである。いつになくアカデミックなのである。
うたいだしはこうなる
さっきの歌い出しをアレンジしてみましょう。
最後ちょっと譜割が難しいですが、まあそこはアズ・フィーリングで。あとデータは例によって俺のChatGPTによるものですが、いずれの数値も2021年現在だったりして変動があります。どうでもいいですね。
いかがでしょうか。ずいぶんとキラキラしてきましたね。
ちなみに浜省が歌ったかの地はおそらく彼の故郷である広島なのでしょう。824キロメートル離れて39年も経つとずいぶん様変わりするものです。
例の箇所はこうなる
こんな感じですべての歌詞を翻訳というかアレンジしていきたいのはやまやまですがめんどくさくなってきたので、例の箇所に進めます。
例の箇所。
それはあそこですよあそこ。みんな大好きなこの歌の肝。カラオケでもひときわ喉を鳴らしてしまうハイライト。
これは本当にすごい描写です。何もしらない地方の高校生が「そうだ、そうだよ浜省!」と喉を掻き鳴らしながら叫んでいたわけですからね。
そして「東京に行ったら出世して純白のメルセデスとプール付きのマンションを買うんだ。最高の女とベッドでドン・ペリニヨンをするんだ!ところでドン・ペリニヨンってなに?48手の一種か?」とおもったのはぼくだけではないはず。
ただし、この失われた30年間で一般庶民にとって純白のメルセデスはおろかプール付きのタワーマンションも、ドン・ペリニヨンもブラウン管の中にも見当たらないほど高嶺の花と化しました。
最近のヤングはそんなのは夢物語にすらならないと嘆きます。っていうかピンともこないでしょう。もはや欲しいとも思わない。
この箇所を東京・令和にアレンジすると…
結局、悪夢か!
うたいだしのキラキラ感はどこへやら…令和のヤングの温度の低さといいますか、諦念っぷりのすごさヤバいです。
でもこれらを諦め感とか低温などというのはすでにオヤジの上から目線。ヤングは「別に…」とサワジリスティックな態度で受け流すでしょう。
いつだって幸せというのは相対的なものじゃなく、絶対的なものなんですからね。
さいごにサビを
比較することもはばかれるのでアレンジ版で。
なんなん、BIG電子MONEYって。
ちなみに最後の「ルーーーーーーーースゥー」は聴いたことある人、あるいは歌ったことある人ならわかりますよね、このニュアンス。鳥肌立つヤツです。
いやあ、くだらない。
これまで書いてきたnoteの中でもいちばんくだらないなあ。
今日は実はくだらないことは書けない、と挫けかけましたが、なんとか一応、書くだけは書けたことを誇りたいです。
悲しみを横切ってくだらないは続いていくわけです。
それでは、エンジョイ。
引き続きよろしくおねがいします。
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