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東京にはおびただしい数の電車が走っている

早いものでぼくの東京物語も今年で35年目を迎えます。東京都北区神谷という下町からはじまったTOKYOLIFEは、その後、8回の引っ越しを経ていまだ継続中。生まれ故郷には18年しかいなかったことになります。

つまり、まあ、東京という土地があっていたんですね。

こればっかりは住んでみないとわかりませんし、いくら気に入ってもさまざまな事情からその地を離れなければならないことも起こりうるわけです。そういったいろんなあれやこれやを踏み越えて、35年間絶えることなく住民票を置き続けている。

もうこれはいまさらどっか違う場所にいってもしんどい。

ありがとう東京。これからもよろしくよ、東京。

というわけで今回はぼくのこれまでの住まいの最寄り駅を走る電車について、いつものようにどうでもいい話をつらつらと書いていきます。読んでくださる方にとってなんの利益も供しませんが、どうかご寛恕ください。

京浜東北線(東十条駅)

埼玉の大宮から神奈川の大船までを結ぶ青いヤツです。と、書くと「いや、それは正確には京浜東北・根岸線だよ」とご指摘をいただくケースも枚挙に暇がありません。なんでも36駅あって、路線距離にして59.1キロ。まあまあまっすぐ北から南へ向かっています。

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出典:Silence Express/40年前の京浜東北線<クモハ103形>(1980年頃)
http://silenceexpress.blog.jp/archives/6772290.html

最寄り駅は東十条。上を東北新幹線が走っていることから常に日陰で暗い印象の駅です。あと東十条って札幌の地名みたいですよね。上りに乗ると王子で少し明るくなって、上中里でまた暗くなって、田端から山手線のおこぼれを頂戴し、品川からまた独立独歩。

20代でバンドマンだった頃、横浜でライブやって打ち上げで盛り上がってヘベレケで電車に乗り、気づいたら終電の終点大宮で駅員に叩き起こされた件。どうやら大宮から大船間を数回往復していたみたい。ま、ほろ苦い思い出ですな。

埼京線(十条駅)

本当の名前は最強線なんじゃないか。とにかく混んでいる。朝の通勤ラッシュはほんと殺人的。傘が何本折れたことか。当時は新宿から大宮でしたがいまや大崎まで延伸。全19駅、総路線距離は36.9キロ。

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出典:Silence Express/埼京線開業時の103系 (1985年)
http://silenceexpress.blog.jp/archives/4587910.html

最寄り駅は十条。隣の東十条からカニのように横移動してきました。なんて狭いエリアで引っ越しを繰り返しているんだ。埼京線といえば殺人的な混雑ぶりに加えて有名なのが痴漢多発電車だということ。不名誉にもほどがあります。

駆け出しコピーライターだったとき。あまりにも仕事ができなさすぎてノイローゼ気味になり、すし詰めの車内から見た池袋駅ホームの案内看板(メガネの垣内、みたいな)を心の底から「うらやましい…看板になりたい」と願いました。

有楽町線(千川駅)

地下鉄が最寄り駅という街に住んだのはあとにも先にもこれっきり。東京メトロ有楽町線は和光市から新木場を結ぶ路線距離28.3キロ、24駅からなる路線です。都心を北西から南東に抜けるのでいろんな電車と接続していて、たいそう便利なんですね。

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出典:電車広告.com
https://www.densha-koukoku.com/

最寄り駅は千川。「お住まいは?」「せんかわです」と答えると調布の「仙川」と間違われること多し。駅から家までの間に商店街などはないのですがなぜか編プロが経営する『酒楽亭』という一風変わった居酒屋がありまして。よく通ったもんです。マスターの佐々木さん元気かな。

それまで東京城北地区にしか住んだことなかったので、豊島区というアドレスを得てこれで俺もれっきとした都会人だ、と感慨に耽っていました。それにしても東京の地下鉄は広くて速くてうるさいな、という印象です。便利なんですけどね。

西武池袋線(東長崎駅)

爆風スランプの名曲『週刊東京少女A』に出てくる「黄色い電車」のことだと思いこんでいたのですが、あれは中央・総武緩行線であるとWikipedia先生がおっしゃっています。池袋と吾野を結ぶ総延長57.8キロ。31駅からなる私鉄。吾野ってどこ?

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出典:grape/ネコは西武池袋線の常連 会えたらラッキーなカワイすぎる珍客 https://grapee.jp/162782

最寄り駅は東長崎。椎名町から地続きで長崎十字会という商店街にたどり着くと、そこはノーパン喫茶発祥地だったりします。もちろん現存しません。惣菜屋さんや金物屋など、昭和の香りが漂う街。すぐ近くにあの『トキワ荘』がありました。

池袋まで2駅の割に結構距離はある、という中途半端な立ち位置だったこともあり、あまりこれといった思い出がないですね。どこか他人事みたいな感覚で接していた路線であり、駅であり、街でありました。いま住んだら住みやすいだろうに。

京王線(上北沢/桜上水駅)

当時の勤め先が西新宿の超高層ビル群にありました。新宿までのアクセスが良くて、環境も悪くない…ということで京王線をチョイス。新宿から京王八王子までを結ぶ路線距離37.9キロ、34駅からなる私鉄です。ライバルは小田急線。でも開業はぜんぜんこっちのが先。

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出典:ハジメノ/東京多摩地区のベッドタウンを走る京王線に初めて乗ってみよう! https://hajimeno.life/life/5785401

最寄り駅は上北沢と桜上水。最初、上北沢にマンション借りたんですがほどなくして一駅となりの桜上水に引っ越しました。たった800メートルしか離れていないので業者さんも笑っていましたね。どちらもコンパクトな商店街とスーパーがあり、生活には便利でした。

まだスーツにネクタイ、という姿で会社生活を送っていたので通勤がキツかったですね。特に夏場は。そして朝のラッシュ時は電車の間隔が詰まりすぎて、超ノロノロ運転。しょっちゅう停まっていました。でも乗客はみなさんどことなく品がいい方ばかり。

世田谷線(松原駅)

これが東京の電車?とおもわせる風情の、マッチ箱のような世田谷線。文字通り世田谷区の住宅地を走る軌道線です。路線距離は5キロ。駅数にして10駅というミニマルな電車。三軒茶屋から下高井戸まで、各駅停車のみ運行しています。

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出典:東京とりっぷ/東急世田谷線
https://tokyo-trip.org/spot/visiting/tk0551/

いよいよ俺の東京ライフに世田谷アドレスが…と街の出世ぶりに鼻息も荒かったのですが、最寄りの松原は下高井戸の隣。世田谷とはいうもののほとんど杉並区の風が吹く下町でした。住所は赤堤。ほんとうに静かで、ゆったりとした時間が流れるいい街です。

この世田谷線と、あと三軒茶屋で乗り換える田園都市線なんですが、はじめて乗ったときものすごく美人が多かったんですね。それはもうびっくりするぐらい。でも日常で使うようになったらそうでもなくなった。あれはいったいなんだったんだろうか。

りんかい線(国際展示場駅)

最後に、現在絶賛利用中の路線を。江東区の新木場から大崎までを結ぶりんかい線です。大崎まで、とはいえそのまま埼京線に乗り入れるので勤務先の渋谷まで一本でいけちゃう。しかも行きも帰りも一両に5〜10人ぐらいしか乗っていないという絶対的赤字路線。

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出典:たひお備忘録/東京臨海高速鉄道りんかい線乗車記 【平成30年12月19日】http://jibusyouyuu.sekigaharablog.com/Entry/2533/

路線距離は12.2キロ。駅は8つ。ほとんどの区間が地下ですが、地下鉄じゃないんですよね。平日は東京随一のガラガラ路線なんですが、東京ビッグサイトでコミケがあるときはそれはもうヤバい混み方します。ホームに入りきれないし、謎の湯気が構内に立ち込めるし。

乗ってる時間が20分足らずなので本が読めないんですよね。いい感じで集中しかけたところで降車駅となる。その代わりといってはアレですが、Twitterがはかどることはかどること。ちなみに放置していたTwitterを復活させたのはこの地に越してからです。

■ ■ ■

と、いうことで徹頭徹尾個人的な観点でご紹介しました、東京のいろんな路線や駅。乗り換えなどを含めるともう少しいくつか紹介できるのですが、それはまた別の機会で。

みなさんもご自身の最寄り駅、毎日使っている路線に関する思いのようなもの、持ってますよね。特に重たい調べ物などしなくても書けるので、ぜひnoteなどに残してみてはいかがでしょうか。

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