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サステナビリティ・アンバサダー レポート Vol.03 チームで2030年の世界を作る!SDGsが学べるカードゲームを体験!|社内報 HAKUTEN COLOR

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※この記事は、過去に社内公開した内容を、note用に再編集したものです。

SDGsを学ぶカードゲーム 「2030 SDGs」

今回体験したのは、「2030 SDGs」というカードゲームです。
東京学芸大学 次世代教育研究推進機構に所属される藤村さまを講師にお招きして開催されました。

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使用画像 引用元:イマココラボ カードゲーム「2030SDGs」の紹介

基本ルールとしては、
・チーム対抗戦(メンバーは何人でもOK。今回は2人1組で行いました。)
・最初にお金カード / 時間カード / ゴールカード(5種類あり、価値観の異なる最終目標を提示される) / プロジェクトカードの4種類が配られる。
・チーム毎に異なるゴールカードが配られ、2030年までにプロジェクトを実行してゴールを目指す。
・条件を満たすと、お金と時間カードを消費してプロジェクトが実行でき、それに応じた達成報酬がある。
・「経済」「社会」「環境」という3つの世界の情勢メーターが設けられており、プロジェクトを実行ごとにそれぞれの状況が変化する。
・社会情勢によってプロジェクトの可否も変化

というものです。

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各チームに配られたゴールカードには、「悠々自適」や「大いなる富」などのタイトルが付けられており、ゴール条件もタイトルに合わせて「○○のカードを@@枚集める」や「△円以上集める」など様々に設定されています。

そのため、それぞれのチームによって求めるカードも変わってきますが、これは現実の世界でも多様な価値観を持った人々が共存しているということが表現されています。

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今回はサステナビリティ・アンバサダーメンバー+社内有志メンバーの計18人で2人1組の9チームを作りプレイをしました。

参加者全員で一つの世界を共有し、それぞれの立場からよりよい2030年の姿を達成することができるのでしょうか?

参加者によって大きく変化するゲーム

このゲームの特徴は、冒頭で説明したこと以外ルールがないことです。カードの交換や各チーム同士の協力プレイも自由です。参加者それぞれで話し合って決めることができるので、それぞれの作戦でゲームを進めることができます。ゲームの進め方は参加者の性質が大きく反映されるそうで、企業でやる場合と学校でやる場合では大きく変わってくるそうです。

ここから実際に「2030 SDGs」をプレイしていきます!

世界のバランスが崩れた前半

ゲームは前半9分 / 後半15分の2部に分かれていて、前半が終了した時点で一度、世界の情勢メーターと各チームのゴール達成状況の確認がありました。
ゴールを達成していたのは9組中6組で、内心「うまく進んでいるのでは?」と思っていたのですが、世界の情勢メーターをみると「経済」の項目だけが異常に増え、逆に「社会」はゲーム開始時よりもガクッと減っていて、かなりバランスが崩れていました。

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ゴールを達成していないチームに話を聞くと、「社会のメーターが減ってしまっていることでプロジェクトカードを実行できず、ゴールを達成できない」とのこと。
前半はとにかく自分のチームのゴール達成だけを目指して動いていましたが、各々が全体を考慮していないことで世界の情勢メーターが崩れて不利になる立場があることを実感し、全員が少しクールダウンしたような印象がありました。

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アンバサダーの協力プレイが生まれた後半

後半は前半と打って変わって、ゴール達成組を中心に世界の情勢メーターのバランスを取ろうというムーブメントが起こりました。 

少しずつ世界の情勢メーターのバランスが取れていきましたが、それでもなかなか変わらなかったのが「カードの交換」に対するスタンスでした。

前半は双方にメリットがある交換が基本になっていたので、後半の手札が凝り固まってきた中で交換のハードルがどんどん高まっていました。自分にプラスになる対価がない交渉には、なかなか踏み出せないチームが多かったように感じます。そうするとゴール未達成のチームは、元々手札が少ないので交換が進まず、プロジェクトも実行できないまま、状況が硬直化してしまいます。

逆にゴール達成済みの手札の多いチームは高いレートの交換を進め、より多くのプロジェクトを実行し、世界の情勢メーターのバランスを取ろうとしていました。

両者ともゲームの世界を良くしようと動いていたのですが、なかなか噛み合わず、結果的にチーム格差を生んでしまっていました。

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最後にゲームの10年間を振り返る

最後に過去に他の団体で行われたゲームの結果と比較しながら、今回博展が作った世界はどういったものになったのかを振り返ります。

最終結果は9組中7組がゴールを達成し、中盤に比べ世界の情勢メーターはかなり良いバランスで終了しました。  
早い段階で協力して情勢メーターを改善していけたのは、博展としては良い結果と言えるのではないでしょうか。

一方でゴール未達成のチームも残ってしまったのは、「カードの交換は損のないように」という暗黙のルールが抜けなかったことにありました。

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「交換には対価が必要」という概念はビジネスパーソンとしてある意味正しいことですが、このゲームを学校現場の教員研修で行うと、「いいよ!私には必要ないからあげるよ!」など当たり前のようにカードの譲渡があるそうで、参加者全員がかなり驚いていました。

博展という組織として、”交換”に対して自然と同じルールを共有していたことは良いことであると同時に、無意識のうちに自分たちでルールを固めてしまい状況転換が起こりづらい状態を生み出してしまっていたので、難しい一面もあると感じました。

また、どうしても自分たちの目標達成にばかり目が行ってしまいがちですが、それではSDGsの目標を達成することはできませんでした。

自分という人間、1社の企業と社会とのつながりがいかに深いか、私の意識・行動が社会にインパクトを与えている「私も起点」ということをゲームの体験を通じて再確認し、一人ひとりの意識が変わらない限りSDGsの目標を達成することは難しいのだと実感しました。

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おわりに

このゲームを通して学べたのは、SDGsに関する知識だけでなく「そもそもなぜSDGsが必要なのか」「それがどんな可能性を生むのか」ということでした。

ゲーム内で2030年までの世界を自分たちの行動で作っていくことをロールプレイングできたことで、身近な目標のために自分から行動することの大切さを感じました。
また、「経済」「社会」「環境」の3つのポイントを俯瞰して見ながら、全体の大きな流れを作っていくことの重要性を自然と理解できたように思います。
世界にはいろいろな価値観を持つ人がいて、それぞれが掲げる夢や目標も十人十色です。全員が「自分個人の幸福」を目指していては、”地球のバランス”はすぐに壊れてしまうのだと体感しました。

一人ひとりの意識が世界の目標であるSDGsに向かない限り、持続可能な社会を作ることは難しいでしょう。

世界の情勢を把握すること、相手の目標について理解し、協力して全員の幸せを目指していくことの重要性を体系的に学ぶことができ、非常に良い経験になりました。

また、このゲームはSDGsに関わらず、自分が実際に行動を起こした時にどういった基準で動くのかを知ることができるゲームでもありました。SDGsに関する知識をインプットし始めた人だけでなく、チームメイキングの側面からも是非一度プレイしてみると面白いかもしれませんね。

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