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幸せの連鎖 (短編)

美味しいものを食べに行くと、食べ終わった後に私が

「あー美味しかった」そう言う

そして内のは

「あーよかった。。。」そう返答が来る

二人でどこか旅に行くと、私が大体

「あー楽しかった。また来ようね」そう言う

そして内のは

「あーよかった。。。」そう返答が来る

二人で源泉掛け流しの初めての温泉に入り帰りには、私が

「あー気持ちよかった。これはリピート候補に入れようね。」そう言う

そして内のは

「あーよかった。。。」そう返答が来る

私はいつも、この内の人は この返答しか?しないのだろうか?そう思っていたのだ。感動はないのか?と

私が体感して感動したことに、「あーよかった。。。」なんて感動の言葉がないんだ?そんなふうに心でふてくされる時があったが

ある時気がついた、それもずっと何年も経って

我が子や、愛する人が喜び楽しんでる姿を横で見てると、それが一番嬉しいものだ。私は自分の心の感情をよく表に出す人だから、横にいると子供を見てるみたいなんだろうな。我が子が横で楽しそうだと私も

「あーよかった。。。」きっとそう言うなと。大事な人が嬉しそうだったり、喜んでいたりすると自分も嬉しくなる。内の人がいつもこんな感覚だったことを、人が喜ぶ姿を見るのが一番好きなことを、今頃気がついた。

人の幸せや喜びが、自分の喜びになる。

平凡だろうが、どんな飾り立てた言葉よりもシンプルで味気ないが、私は今はこの言葉が好きだ。だって、幸せのループを感じれるからだ。


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