マンガ雑感　かぐや様は告らせたい１９巻　白ミコこそ石上編の根幹なのだ！

そんな未来もあったのかもね

　嬉しくないおじさんの大ゴマで終わった前巻から続く、早坂編。四宮家三男の雲鷹が具体的なアプローチを始めるところから始まるわけですが、まあこの人どのコマでも常に悪人顔なのが、シリアスシーンでもちょっとクスりときます。側近が常に困り顔なのも。まあ、常時氷かぐやみたいなものと考えたら四宮家は全員そうなのかも。今一番笑顔を見たいキャラクターです。雲鷹さん。当然処世術として笑顔ムーブもできると思うので。
　そして当の早坂は会長が救いの手を差し伸べる陰で、すっかりポンコツのかぐや様。早坂グループの二人がツッコミもいける子で安心しました。ただの否定ではなく「四宮家のかぐやさん？」てちゃんと前フリを拾えてる火ノ口さんは見込みアリですね。
　そして、早坂の乙女待ち合わせやら、できる子Fやら最終兵器七味唐辛子やらで雲鷹の企みは失敗に終わるわけですが、この中でも見過ごせないシーンが早坂母の「こういう未来が有り得たでしょうね」。え、貴女雲鷹さんの付き人だったんですか？　昔？　本家のスパイだったはずとか今こうってことは今も本家側とかそういうのは置いといて、こんな綺麗な方が付き人にいたらいろいろ歪みますよね？　四宮家の教育方針どうなってんだ！！（憤慨　しかも、この人に裏切られるってそりゃあダメージ受けて額も後退しますわ。

がんばれミコちゃん！　負けるなミコちゃん！

　感動のかぐや早坂和解から一転、次の回はどうしようもなくくだらない下ギャグ回。バカアホ喧嘩からう〇こ、ち〇こ、ま〇こ。この巻小学生レベルの話多くない？　いや、好きですけど、こういうの。それにしても藤原の扱いがほんっとうにひどいｗ　早坂編では久々に有能エピもありましたけど、ちょっと便利に使われすぎていて忍びない。まあ、藤原ファンはみんなＭだと思うので問題ないのでしょうが……（偏見。
　19巻後半からは石上編のカプ論争に突入していくわけですが、大仏さんが案の定石つば派。過去の演出は素直なものだったということですね。まあ、他の陣営はかぐやが石つば、藤原小野寺が石ミコ派でまあ意外性のない組み合わせ。いやかれんが白石もイケるクチなのには驚きましたが……。
　恋愛のカップリングはさておき、作話上のカップリングについては私は断然白ミコ回を推します。今回もやってきました、生徒会室白ミコ二人きりシチェーション。何がよいって、二人の”関係性の成熟”が描かれているのって、主役の二人を除けばこの白ミコだと思うんですよね。だって、最初は何話せばいいかわからなかった二人が、今は「私のタイプって白金先輩かもしれませんよ？」って小悪魔スマイルで冗談いうまでになるんですよ！　ミコちゃんがこの手の冗談言えるって何気にすごくないですか？　メンタルアイテム受け入れるまでの時間も短くなってるしさすが会長。
　そして、このあとももう二波乱くらいありそうな石上編ですがやっぱりカギを握るのは会長だと思うのですよ（主人公なのだから当然といえば当然なのですが……）。子安つばめは置いておいて、石上とミコちゃんの学校内での居場所を確立させたのはどちらも会長なのですよね。そう考えるとカプ論争に巻き込まれるのを避けて、態度の表明はしなかった会長ですが、ミコちゃんの心情も踏まえて何か思うところがあるのではないかと推察します。まあ、会長はカップリングというよりなによりも石上の本当の気持ちを優先するのだとは思いますが。数少ない男友達として。

同人版よ、お疲れさまでした！

　単行本の切れ目に合わせて強い引きを入れてくるかぐや様、今回の引きは子安ボイス白金パパチューバーからの、つばめ先輩から大友京子への直電。連絡先知ってるんだ。陽キャネットワークパネェ。それよりも阿天坊さん、あなた言動だけではんくご本人も性的なんですか、マジですか、うらやましい（？）。
　
　そして悲しかったのが、本編ではないのですが、同人版が最終巻だったこと。ちょっとエロ成分戻ってきたなと思ったら、もう終わりだったからでしょうか。まあ、ちょっとネタに苦しい感じがあったので仕方ないといえば仕方ないですが、なくなるとなると少し寂しい。家政婦ロボネタはありきたりですがマルチ耳が見れてよかったです。最近の子はもうわからんのでは？　何はともあれＩＦ早坂が幸せになれて本当に良かった。早坂エピだけでもこのマンガの価値は十二分にある。集英社は早坂の薄い本を非公式（公式）で書く権利を茶菓山センセに挙げてほしい。
　一方で語りたいのほうがまだ終わらないようで一安心。こちらは尻上がりに面白くなってきていると思う。本編がシリアス交えて話がぎゃんぎゃんに動くようになってきたから、裏話系が輝くのだと思う。選挙編はとてもよかった。本編共々次が楽しみ