魅せられ、射貫かれ、満たされた。

先日私は、折坂悠太というアーティストのライブに行きました。
らいど 2023
いやぁ。。すごかった。
柔らかな瞳と暖かい気持ちで聴いていたい曲で始まったかと思えば、ぶん殴られたようにハッと目の覚めるような曲へ、会場の空気の色ががらりと変わる。
包み込むような音色と歌声。
曇天をも晴れさせるような、真っすぐと力強い歌声。
一瞬たりとも聴き逃したくない。。
聞き逃せない。

芍薬! 芍薬!夏の雲は芍薬!!!!!!

あっという間。
拍手。ただただ拍手。。
優しかったし、強かった。
朱色であり、水色であり、紫色でもあった。
私は彼の音楽に、詞に何度も救われた。
その曲たちが会場の空気を伝い、生で私に届き、馴染み、じんわりと体を巡るような心地よい感覚。
ギター一本。
折坂悠太(独奏)に私は魅せられ、射貫かれ、満たされた。

ライブ中私は多くのことを思い出した。
折坂悠太の曲を普段聴いている時に見た景色や、感じていた気持ち、一曲一曲に私なりのドラマがある。
その曲と過ごした時間に思いを馳せた。
そしてそれは、私の隣のに座っていた人も、その隣の人も、前後の人もそうなのかなと。
名前も知らない、ただ近くに座っていたその人の、思い浮かべたドラマは
きっと今後共有されるものではないだろうし、知りえないこと。
だからこそ、何だか不思議な気持ち。
同じ空間で同じものを聴いてはいるが思い浮かべる情景は全く違う。
ぼんやりとした気持ちだし、感じたからどうというわけでもないが、
ただ、一つの曲に聴いたその人の数だけドラマがあること自体、素敵なことだなと。

想像の余地があって、心の隙間をそっと埋めてくれるような。
ちょっとだけ抽象的な歌詞だからこそ、多くの人にそれぞれのドラマが生まれるのかなと。
見ている、感じていることはそれぞれ違えど、多くの人の心の伴走曲を会場で生で聴けた気がする。

これまでも、今も、そしてこれからも折坂悠太の曲を聴いていたいなと思う。。。
これからの人生で多くの新しい景色に出会って別れてを繰り返して。
そうやって時間が流れてゆくたびに、彼の曲で見る私なりのドラマは変化してゆくのかなって。
機会があればまた生の音に浸りに行きたい。

まとまりないけれど。
では。

令和5年 10月30日 某所 匿名 「魅せられ、射貫かれ、満たされた。」

#折坂悠太 #らいど  



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