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久隅守景さん筆の《鷹狩図屏風》…東京国立博物館 画像アーカイブ

久隅守景さんといえば、東京国立博物館(トーハク)所蔵の国宝《納涼図屏風》が、最も知られている作品です。家の軒端に作られた夕顔棚の下で、家族3人が夕涼みしている様子を描いた作品です。月を眺めている、みんなが穏やかな表情が、ほっこりとする雰囲気が良いですよね。

久住守景《納涼図屏風》東京国立博物館蔵

久隅守景さんといえば、この《納涼図屏風》が思い浮かぶし、《納涼図屏風》といえば久住守景さんが思い浮かびます。

ただ……わたしの中で、久隅守景さんって、この作品しか思い浮かばないんですよね。同図の解説パネルには「狩野探幽門下四天王の一人」と記されていて、「卓抜した画技の高さが見える」としているような人の作品を、2点しか知らないんです。

ということで、トーハクで久隅守景さんの《鷹狩図屏風》が展示されると知って、楽しみにしていました。

《鷹狩図屏風》久隅守景筆
江戸時代・17世紀| 紙本着色
東京・日東紡績株式会社

作品名どおり「鷹狩」を描いた大作です。今回は左右の隻が同時に……つまり一双で展示されています。おぉ……ちょっと感動です。国宝室や屏風の部屋とは異なり、他の多くの作品といっしょに展示されていることもあり、“ありがたさ”みたいなものを感じづらいですけれど、それでも何メートルに渡って描かれた大作は、存在感があります。

鷹狩は、日本において、伝統的な王権の象徴であり、江戸時代には将軍や大名たちの権威を高める行事でした。守景は、狩野探幽門下四天王の一人で、本作には、鷹匠の動き、鶴や白鳥の描写に、卓抜した画技の高さをみることができます。

解説パネルより

<まだ読んでいない参考文献>
日本における鷹図・鷹狩図の研究概要と展望 : 中国 の鷹図を踏まえて
水野裕史 熊本大学教育学部 : 講師
そのほか内山淳一さんという方が『久隅守景筆「鷹狩図屏風」について―加賀藩との関わりを中心に―』で、詳細に研究されたようですが、ネットには論文が見つかりませんでした。下は、その論文の選評。

https://www.bijutsushi.jp/pdf-files/ronbunshou/16th_01_uchiyama_senpyou.pdf

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