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伝 岩佐又兵衛筆の《故事人物図屏風》…東京国立博物館(非公式画像アーカイブ)

東京国立博物館(トーハク)で、4月から展示される作品として、楽しみにしていたものの1つが、岩佐又兵衛の作品と伝承されている《故事人物図屏風》でした。すぐに見に行ったのですが……noteするまえに、5月19日に展示替えとなってしまいました。

伝 岩佐又兵衛筆《故事人物図屏風》
個人蔵

見た時には、さすが! という感じでした。「伝」なので、本当に岩佐又兵衛さんが描いたのかは怪しいところですが、これが本人作だろうと、岩佐工房のスタッフが描いたとしても、岩佐さん関連の人が描いただろうことは、確かなのではないでしょうか……って、ド素人のわたしが言うのもなんですけどね。なにがさすがかと言えば、コミカルかついきいきとした人物描写が……という感じです。

ただ……何が描かれているのかが分からない点は、少しモヤモヤします。タイトルは《故事人物図屏風》とあるのに、解説によれば「謡曲の『蟻通』や『住吉詣』、あるいは『源氏物語』の『桐壺』などと言われていますが明らかではありません」としています。

上に同じような写真を貼り付けましたが、この真ん中にいるおじさんから目が離せなくなってしまい……2〜3回見たのですが、毎回、何枚かの写真を撮っていたので、その中から…これでも絞り込んで載せています。

上に浮かんでいる女性2人が何者で何をしているのか非常に気になりますねぇ……。こればかりは元ネタが分からないと仕方がないのですが、専門家が悩んでもはっきりしないということは、しばらく何なのかは分からないのでしょうね。

又兵衛は古代の物語や故事をよく描きましたが、登場人物をわざと卑俗な、現世風の姿に仕立てて描く傾向があります。本作もその特徴が垣間見えます。

解説パネルより




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