「おいしい古典」!?古典レシピを参考に調理実習してみたら〜こんな授業があるんです@白馬高校〜
3年生の選択科目に、【古典探求】という授業があります。
ムラミが参加したこの日は、古典のレシピを参考にしながら調理実習をしておりました。以下、そのときの様子です。
この日のお献立は…
調理室に入ると、黒板に献立が書いてありました。
・土鍋ごはん
・汁講
・たまごふわふわ
・しとぎ
・ふずく
・いもがゆ
ううむ…見慣れない名前ばかり…
それぞれ時代は異なりますが、いずれも昔の日本で食べられていたものだそうです。
一体どんな料理なのでしょう。
できあがりが楽しみです。
調理スタート!
この日を迎えるまでに、生徒それぞれ担当する料理について、
・時代背景
・誰が
・どんなときに食していたのか
など、複数の文献を通して学習してきました。
材料一つにしても、当時のものと全く同じものを用意することは難しいし、料理道具だって異なります。今では手に入らない食材ももちろんあります。
当時と同じようには作れませんが、それでも、当時の人々に少しは思いを馳せながら調理開始です。
今回の調理実習は時間との勝負…
限られた時間の中で、集中集中!
途中、土鍋から水蒸気が勢いよく吹き出し、わたわたする場面もありましたが、何とか全ての料理が時間内に仕上がりました。
メレンゲの正体は、卵を使ったお吸い物でした!!手が込んでいるなあ。
興味深かったのは、芋粥(いもがゆ)。芋粥って、お粥かと思いきや…
山芋を使った平安時代のスイーツでした!!!
当時はツタの樹液を煮だした甘味料「あまづら」を使っていたそうです。
現在あまづらはなかなか手に入らない代物。
今回は砂糖を代用しましたが、これがなかなかどうして…やさしいお味で美味。
ほっこりする、どこか懐かしい感じのする芋粥。
山芋がこんなにおいしいスイーツになるなんて、驚きでした。
食材の種類も現代に比べて少なかったであろう時代。
だからこそ、
その時に手に入る食材をつかって、想像力を存分に働かせ、食を楽しむ。
昔の日本人って、創意工夫することに長けていたのではないかな〜などと思いました。
食を通して見えてくるもの
食は私たちに欠かせないもの。
食をたどると、私たち日本人がどんな土地に生きて、どんな暮らしをして、何を大切にしてきたのかを知ることができます。
お祝いの宴席に出されていたふずく。
なぜ五色なのか。
五色は何を意味するのか。
五色の短冊、五色のふきながし…。
そこに人々の考え方や想いが見え隠れする。
自然薯(山芋)を使った芋粥。
なぜ山芋なのか。
他の芋はなかったのか。
山芋が手に入る土地はどういう土地で、どんな環境だったのか。
料理ひとつだけでも、さまざまな疑問が出てくるし、いろいろと見えてくる。
掘り下げて調べていけば、また新たな疑問にぶつかる。
考察して、調べて、立ち止まって、また考えて。。。
生涯、学習。
学びがつづく人生。
そんな人生を歩んでいってほしいな。
おいしいごはんをごちそうさまでした。
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