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詩 冬の入り口

朝、起きて洗濯をする

少し日陰になってるベランダは

冷蔵庫のように冷え切る

そこに洗濯物を干す

みるみる凍ってしまい

カチコチに固まった

思わず笑ってしまう僕

そんなに寒いのかと

息を両手に吹きかける

白い息は出なかった

こんなに寒いと感じる冬も

僕の記憶の中の冬の寒さとは

なにか少し違う

僕の田舎はもっと寒くて

水道管は凍ってしまい

吐く息はいつも白く

ストーブ1台しかない部屋は

部屋の中でも息が白かった

人の体は辛いことには慣れないけれど

楽なことにはすぐに慣れ

そして元には戻れない

めったに雪の降らないこの辺り

すっかり僕の体は暖かさに慣れて

冷えた空気に僕の体は悲鳴を上げる

まだ冬の入り口だというのに

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