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詩 沙羅

梅雨の頃の朝に咲き
夕方には散ってゆく

その一日は
永遠の長さ

初めて生を受けて
その長さを知らず

力尽きる瞬間まで
命は永遠と信じる

そしてそのときが
訪れたとき

これまでが
命だったと知る

茎から離れて
地に落ちる花

一杯に咲いた花は
落ちて尚美しい

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