俳句 大雪


俳句を作りました。
今回は一句です。詩を添えました。

俳句
風そよぎ ざわめき響くや 枯れすすき


冬の寂しい散歩道

葉を落とし
枝だけの桜の木

少しずつ枯れゆく
すすきの原

時雨しぐれのように鳴いていた
虫の声は姿を消し

鳥の声も疎らに
響き渡る

聴こえるのは

風にそよぐ
枯れたすすき
ざわめきと

遠くでかすかに聞こえる
烏の鳴き声

川の水面スレスレを
鴨が滑るように飛んでいき

遠くの橋の下に
波紋をきつつ下りていく

木枯らしの日に見えた
富士山は
今日は白いもやのむこう

冷たい風を頬に受け
暖かな陽ざしを首に受ける

静かになった散歩道
寂しさだけが胸につのる


時候は以下の通りです。
・大雪(たいせつ)
 二十四節気の一つで、新暦十二月
 七日ごろにあたる。小雪に対して、
 雪が多い意。

季語は以下の通りです。
・枯れ芒(すすき)
 枯れ尽くした芒だが、枯れた穂が
 風に吹かれているさまもまた趣が
 ある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?