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「なまけもの時間術 管理社会を生き抜く無敵のセオリー23」ひろゆき

彼がどういう人で、何をしているのかはなんとなく知っていたけれど、何かと話題にもなる人なので嫌煙していた。
食わず嫌いのようなものなのでどこが苦手かと聞かれれば、なんとなくとしか答えようがなかった。
よく知りもしないのに避けるということ自体が失礼だとはわかっていて、ようやく彼の本を読む、ということで自分に折り合いをつけた。


最後に勝つのは自分に甘い人

表紙に書いてある通りのことがまさに、この本の要約だった。
いかに自分に甘く過ごすか。そしてその中で重要なこと・仕事につなげることはなんなのか。
彼なりの「時間術」は普段自分に厳し目な私にとって目から鱗だった。

この本を読んでから、「クヨクヨ悩む」という無駄な時間は圧倒的に減った。
悩んでいても解決しないし、それならば次への対策やこれからのことを具体的に考えた方が建設的だ。

自由人のような印象を受ける彼は実際に自由人で、その「自由人」の枠も彼なりに時間の使い方を突き詰めた結果そうなっただけのようだ。

嫌な人との付き合い方。
好きなことをするためにそのほかの時間を可能な限り削減する思い切りの良さ。自従来持っている頭の回転が存分に使われた結果、彼という人物が出来上がったのだろう。

本書では「僕はこう考えて行動しています。もちろんそうじゃない人もいると思うし、そういう人はそれはそれでいいと思います」という語り口が印象的だ。
決して押しつけがましく「こうするべきだ」「こうじゃない人は損している」ではなく、「こうするとこれだけ時間が減るから、その分を他に回せます」とある種提案のような文章なのだ。

自分が譲れないところは真似せずに、「それならやれるかもしれない」という真似できるところだけを真似すればいいのだ。

本書を読み終わった後、彼に抱いていた一方的な嫌悪感は薄れた。
優れたビジネスパーソンであるというのは事実だし、彼は彼なりのブレない軸を持っている、ということも理解できた。

が、いまだに苦手意識がある私は相当な捻くれ者なのだろうか……。


つむら。

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