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点字の「へふむ」?

点字器を持っている方は、へふむ と書いてみてください。
ほら、何か見えてきませんか…?

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いわゆる「ローカル・ルール」の点字をご紹介しましょう。
それは「へふむ」です。
ただし、当センター独自の超・超ローカルだと思いますので、使用時にはご注意を。

試験の出題形式に、「穴埋め問題」というものがあります。
墨字(普通字)では、かっこや四角い空欄で表現します。

例えば、「しりょく何々」の「何々にあてはまるのは?」という場合、
点字であれば、
しりょく(ア)
…と書いて、アに何があてはまるか?と尋ねます。

<点字で、しりょく かっこ あ>

または、
しりょく ア.空欄記号
…と書いて、空欄に何があてはまるか?と尋ねます。

<点字で、しりょく あ ピリオド 空欄記号>

空欄記号(符号)とは、4マス使って、四角形を表現したものです。
1マス目 4、5、6 の点
2マス目 1、3、4、6 の点
3マス目 1、3、4、6 の点
4マス目 1、2、3 の点

さて、点字を書く時は、様々な配慮が必要ですが、
その中に「なるべくコンパクトに納まるように書く」という考え方があります。

その考えでいけば、空欄の記号を、4マスよりも少なく出来ないか?と考える人がいてもおかしくありません。
「へふむ」は、その考えから編み出された書き方です。
つまり、とってもローカル…。超ローカル…。

しりょく あ.へふむ
…と書くと、確かに、空欄記号と同じように四角形に見えます…が。

<点字で、しりょく あ ピリオド へふむ>

でもこれって、「へふむ」ですよね?
点字使用者は、普通に「へふむ」と読んでしまいますよね?
恐らく、「あのー、何かこれ、へふむって書いてあるんですけど?」と言いますよね?

ですから、あらかじめ、「ヘフムは、空欄記号のかわりです。」と伝えておかなければなりません。
面倒ですか…?ですよね。
ローカルすぎましたね。

by くろうーろん

※こちらは過去にssブログ(2016-03-04 13:00)に掲載されていた記事です。再掲にあたり、一部修正致しました。