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点字の数字(2)ついたち・ふつか編

前回、「ひとつ・ふたつ編」の最後に、
「日付と日数で、書き方にちょっと違いが出てきます。」
と書きました。
今回はそのお話です。

注:以下、点字の五十音を「仮名」と表現します。
  数字等と区別をつけるため、便宜上です。ご承知おきください。

<点字の数字(2)ついたち・ふつか編>

「1日」と書いてある時、皆さんは何と読みますか?
ついたち?
いちにち?

恐らく、前後の文章で判断しますよね。
「1月1日」と書いてあったら「ついたち」。
「1日中」と書いてあったら「いちにち」と読むでしょう。

点字では、「ついたち」は、数符を使わずに仮名で書き、
「いちにち」は、数符を使って数字で書きます。

<ついたちは仮名で、いちにちは数字で。>

ただ、実は「ついたち」と「1にち」の組み合わせは、珍しい例です。
「2日~10日、20日」は、日付も期間も、仮名で書きます。
(ふつか・ふつかかん、とおか・とおかかん、はつか・はつかかん)
「ににち、じゅうにち、にじゅうにち」と発音する事はありません。

「ついたち」だけ、「+かん」の言い方が無く、
「1にち」「1にちじゅう」「1にちの[1マスあけ]あいだ」となるわけです。

上記以外の数字は、日付も日数も、数符を使って書きますが、注意が必要なのは、「14日」と「24日」です。
これらの日付は、14と24に数符を使って、「14か」「24か」と書きます。
(発音は、じゅうよっか・にじゅうよっか)
日数の場合も「14かかん」「24かかん」です。

ひとけたの「よっか」は、数符を使わないで仮名で書くので、
何となく、「10よっか」「1よっか」などと書きたくなるかも…?
ですが、読み手が勘違いする可能性が高いので、いけません。

<「14」だけ数符を使って書きます。>

なお、ローカルルールですが、
「か」が「火曜日」の意味と混同されそうな時は、わざと「14にち」と書く場合もあります。
一般に、「じゅうよんにち」という言い方は、あまりしないのですが、許容範囲でしょう。

<「14にち」「14にちかん」。あまり無いけれど、許容範囲で。>

また、現代文では使わない言葉ですが、
「30日・三十日」を「みそか」と読む場合は、
数符を使わずに、仮名で「みそか」です。

ということで、まとめると…

点字で「日付」を書く時
ついたち・ふつか・みっか・よっか・いつか・むいか・なのか・よーか・ここのか・とおか・はつか
は、数符を使わないで、仮名で書く。
14日・24日」は、14と24に数符を使って、「数字+か」。
その他の日付(11日、12日…)は、数符を使って、「数字+にち」。

点字で「日数」を書く時
ふつかかん~とおかかん」と「はつかかん」は、仮名で書く。
それ以外(1日中・和語を使わない日数(11にちかん等))は、数字で書く。

という事です。

余談ですが…、
昔、日本では日付の「11日」を「とおか あまり ひとひの ひ」、
「21日」を「はつか あまり ひとひの ひ」と言っていました。
もしこの言い方が今も続いていたら、点字で書くのが大変だっただろうなーと思います。
変わって良かったですね。

by くろうーろん

※こちらは過去にssブログ(2017-01-24 13:00)に掲載されていた記事です。再掲にあたり、一部修正致しました。