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コミュニティのあり方を改めて考えてみた。

僕は“コミュニティ”という言葉に違和感を感じる。

インクルーシブ、多様性という言葉が先立ち、なんでもかんでも“ごちゃまぜ”の空間を作れば良いという、上っ面の“カタチ”に少々、憤りを感じる。

コミュニティという話題で、メディアに出る時は、お年寄りと子供、障害がある方と健常者。一般的に交わりにくいであろう方々が一緒に話したり、活動している映像が流れがちだ。

いわゆる、ごちゃまぜ。

僕はコミュニティにはある種の同質性は必要だと考えている。
それは、肌の色、性別、言語、身体、障害、病気...
そんなカテゴライズではない。

その場所を「心地良いと感じる人たち」という意味での同質性。
その同質性が前提にあると、上記のカテゴライズなんてどうでも良い。

もしかすると、結果的にごちゃまぜに、インクルーシブに、多様性がある場になっているかもしれません。

でも、この言葉達が目的になってしまう場作りは避けなければならないのではないかというのが自論です。

僕が見ている世界はほんの一部です。自分が見ている世界があたかも“普通”という感覚はやめておいた方がよい。

僕が居心地良く感じる場が他の人にとってはそう感じないこともあるだろう。

先日、尼崎に行った時、午前8時パチンコ屋の開店を待つ人たちが隣の喫煙所でコミュニティを作っていた。

これも立派なコミュニティだ。
とても楽しそうにお話をされていた。

しかし、僕にとっては居心地は悪い。

こういうことである。

コミュニティの本当の価値は、そこで行われることが良かろうと悪かろうと、“居心地の良さ”を提供することである。

居心地の良さは何につながるのか。
僕は自己肯定感につながると考えている。

どんな時にみなさんは居心地が良くなるだろうか?
「その場に居てもいいんだよ」という精神的な安心感でなないかと思う。

わざわざ誰とも話す訳ではないが、なんだかホッとする

きっとそれは誰かが、気にかけてくれているからだと思う。

この“気にかける”という雰囲気作りこそ、コミュニティで最も必要なことだと思う。

そして、場づくりを行う人には、知っておくべきだと思う。
主催する組織や人の色がどうしても出てしまうことを。
無意識のうちに自分と同質性の人たちが来てしまう。

だからこそ、自分がアプローチできているのは、ごく一部の価値観を持っている人だということには留意が必要だと思う。
自分の周りのコミュニティが世の全て(大袈裟)だと思ってしまいがち。

そうではなく、自分とは一生かかっても交わりが生まれない人たちがいることを知っておかねばならない。

だからこそ、いろいろなコミュニティがいるんです。

インターネットだってコミュニティになり得ます。

実際の生活では誰とも意見や価値観が合わず、生きずらさを感じている人も多くいるはずです。インターネットなら世界中の人たちと繋がることが可能となります。そこからコミュニティができ、自己肯定感を得ることができます。

地域コミュニティという言葉があります。それは、物理的な距離におけるコミュニティです。非常に大切なのですが、物理的距離と精神的距離は比例しません。価値観が違えば、自ずと接触回数も低くなってしまいます。

昔と違い、今は交通のインフラが整い、インターネットというインフラも整いました。物理的な距離が以前よりも長くなってしまいました。気軽に人と繋がれるようになりました。

だからこそ、物理的距離に依存したコミュニティだけではなく、精神的距離が近いコミュニティをもつことが心のゆとりに繋がるのではないかと思っています。

話は戻りますが、精神的距離が近いコミュニティであれば、肌の色、性別、言語、身体、障害、病気...といったカテゴライズは全く関係ありません。

イベントをするときや場づくりをするときは、どのような人に来てもらいたいのかを決めると思います。その時に、高齢者、子供、障害がある人、女性などと勝手な枠組みに当てはめて決めていませんか?

物理的な距離を意識したコミュニティであれば、まだ良いかもしれませんが、精神的な距離を意識したコミュ二ティならば、お門違いかもしれません。

どのような価値観がある人なのか、どのような要因で居心地が良いと感じる人なのかで、考える方が良いのではないかと、僕は思います。

僕には奥さんと二人だけのコミュニティ、実家、オンラインコミュニティ、三原市のコミュニティなどなど、数えきれないコミュニティに属しています。やはり、共通しているのは「居心地の良さ」です。
1つでもあると、奇跡だと思うのに、何個もコミュニティに属すことができているのは本当に幸せなことです。

今回は経験はまだまだ浅いですが、コミュニティの自論を書いてみました。
皆さんのコミュニティ論もお聞きしてみたいです。

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