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動ける体幹部を作るレッスン⑥ ~骨盤を操作する

体幹部で気をつけたいところの一つが、骨盤です。
なんとなく、一つの骨のように見えている骨盤ですが、実は一つの骨ではなく、3つの骨が寄り集まってできています。その継ぎ目で、ほんの少しだけ動くのです。

・基礎知識

骨盤は、脊椎の下端にある仙骨を、幅の広い寛骨が両側から挟むようにしてできています。仙骨と寛骨の間には仙腸関節があり、わずかに動きます。また、左右の寛骨は前方でつながっていて、その部分の軟骨にも柔軟性があり、やはり少し動きます。

動くのは左右の仙腸関節と恥骨結合。その3箇所でチョウが羽ばたくように動きます。

この骨盤の動きには3つの役目があります。
1つは、ショックアブソーバーとしての役割。
骨盤を囲んでいる靭帯の弾力によって、衝撃を吸収します。

実際には、もっと動きは少ない

2つ目は、体幹部の運動を助ける役目。靭帯と足の筋肉で支えられた構造なので、体重の移動にともなって動いてくれます。例えば、右側に体重をかけると、仙骨の右側が沈んで、曲げを助けます。

3つ目は、股関節の動きを助けて、足の動く範囲を広げてくれます。身体が固い、という人は、骨盤の動きも悪いことが多いです。

骨盤の真ん中には体重がかかっています。股関節は左右にあるので、本来なら真ん中が下がってしまってもおかしくないですね。

骨盤の真ん中の仙骨に上半身の体重がかかる

それなのに下がらないのは、強い靭帯で守られているのと、大殿筋など足を動かす筋肉が、骨盤の両端を下に向かって引っ張っているためです。

殿筋などが骨盤を引っ張って安定させる

・骨盤を動かす

骨盤の動きはどちらかといえば受動的で、意図的に動かすことはあまりありません。だから、ここで紹介する方法も、動きの確認的な意味合いが強いです。

まず、下げる方。
膝をすぼめるようにして、へそを下に落とすようにイメージしてみてください。これだけで、骨盤の上側が閉じて、仙骨が下がります。

上げるには、両膝をやや外に向けて(バレエで言うターンアウト)、その状態で殿筋に力を入れると、骨盤の上が開いて仙骨が持ち上がります。
ちなみにこの操作でも1センチくらい身長が伸びます。もちろん力を入れている間だけですけど。

動作の中で、骨盤を操作するのは難しいもの。しかし、「骨盤が動く」と知っているだけでも動きは変わります。
今度、腰を動かすときには、ちょっと意識してみて下さい。 

八起堂治療院ホームページ https://www.hakkidou.jp/

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