自分の勉強も兼ねて、二宮翁夜話について書いています。なんか交互になってますが、原則は不定期投稿。
ニワカのやることなので、読み間違いなどありましたら、ご指摘いただけると助かります。
・抄訳
・感想
前回に引き続き、自動的に成り立つ天道と、人間の努力が無いと成り立たない人道を解説。
そのあと、人道のうち、推譲と言われる概念を解説しています。
推譲は、人に譲ること。自分のものを、人に譲り、未来に譲る。
お金に関して言えば、倹約して、残した分を他人や未来の人のために使うのが推譲です。
ただし寄付のように、ただ与えることを意味しません。
もちろん困窮している人は救いますが、主な目的は社会全体を活性化すること。イメージとしてはむしろ投資に近い。
尊徳は再建策を考えた上で金を貸し、その金で新田が開発されたり産業が盛んになると、返してもらいます。戻ってきた分をまた別の再建に貸付けて、産業を大きくする。その繰り返しで、みんなを豊かにする。
今でいうと起業支援融資のようなものでしょうか。
資本主義の祖父と言われることもある二宮尊徳。
資本主義といえば、富の集中で貧富の差が大きくなると言われることもあります。それは多分「天地自然の理」に任せきった資本主義なのでしょう。
そこで人道が入ることで、みんなが豊かになる。
道徳のある資本主義という考えは、現代にも十分に通用するのではないでしょうか。
・原文