拝啓、〇〇様。

人間性の問題です。
いじめとか、そうじゃないかとかじゃなくて。
全く関係ないわけじゃないですけど。

小学生は色恋沙汰が好きでしょ?
私は好きな人とかできなかった。
でも聞かれるから濁して。切り札として学年で一番人気のあった子。
恋愛シミュレーションゲームってわかります?
そう、あれにタイプのキャラがいなかった感じ。退屈でしょ?
でもどうしてもクリアしなきゃいけなくて、攻略してるフリしなきゃいけなかったから。
まあ、その子選んだのにも理由はあるんですよ。足が速いとかじゃないですよ?
親友の好きな人だったんです。何か奪ってやりたかった。1個くらい。
クラスの人気者で性格は私とほとんど変わらない。なのに悪役に回るのは私の方。親友は光属性だったから。ステータスは同じなのに、親友の方がチヤホヤされてた。

だからどれか勝ってやりたかったんです。
結果から言えば勝てなかった。

彼も親友のことが好きだったわけじゃないかもしれないけど、私か親友だったらきっと親友を取るんだと思う。
当時、私は結構な友達メンヘラだったんです。本当は彼に親友を取られるのが嫌だったのかもしれないですね。私の数少ない友達だったから。
で、その相手に脈のないモーションされる夢だったんです。

あー、私ただのクラスメイトだなぁと思う行動が3つくらい重なったところで、急に場面が変わって学校の帰り道に幼馴染に「お前顔だけはいいもんな」って言われた記憶が再生される。その繰り返し。

私の承認欲求が高いのはその親友のせい。私の見た目への執着が異常なのは幼馴染のせい。見た目しか勝てなかったから。顔が良くて痩せてて、スタイルもそこそこよかった。

元々見た目にはそんなに自信なかったんですよ。今と比べればってだけですけど。
だから、私は見た目に執着しなきゃいけなくなった。承認欲求と自己肯定感どちらも高い自己愛モンスターが生まれた要因。

辛かったんだろうなって今は思うんですよ。モテない方ではなかったんですよ?ベクトルが良い方に向いていたかはわからないですけど。
そこそこ陽キャだったと思うんです。
当時の私可愛かったし。まぁ、今も可愛いけど。
自分が見た目に執着しなきゃいけなくなった理由を思い出しちゃっただけ。
今あの頃に戻れたら、実験台にした子、そうストーカー。ちょうど隣の席だったからお試しで引っ掛けてみたんです。
そしたら勘違いされちゃって。
何回も考えたんです。こんな不純な動機でしか好きになれないのは良くないと思ったけど、それも個性かなと。
性的指向って、流動するものなんです。アセクシュアルだった人がノンセクシュアルになったり、レズビアンがバイセクシュアルになったり。性的指向の流動性の中で定められない。

異性愛だなんて諦めて、自己愛に走った。
その後もちょこちょこいたんですよ?顔はいいとか、顔は好きとか言ってくれる人。それを不快に思ったりしないんです。私も顔だけが好きなんで。私が一番私の性格が好きにはなれないから。まだ、取り柄があったから今生きてると思うんです。
かなりショッキングだったから、よく覚えてる。前後の会話なんて一つも覚えてないけど。きっと幼馴染はそんな話したことすら覚えてないだろう。

自己肯定感の高い私は、選ばれる側になんざ成り下がるつもりはない。だから、気にしないでほしい。私が選んだ相手だから。選ばれたから、付き合ってるわけじゃないですよ。ちゃんと意思を持って選んだから。

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