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そもそも派遣社員って何よ?の壁

前回、「私が派遣社員になったワケ」をお伝えしましたが、派遣社員としての、日常が始まると、派遣社員って何よ?と壁にぶつかります。

私が派遣社員という言葉を知ったのは、大学生の就職活動の頃です。
ずばり2000年以前です。
新卒派遣という新卒向け特別プログラムがありました。
当時何社もなかった派遣会社でしたが、一番大手の女性社長の話を直接聞く機会がありました。
内容は、海外で働いていた際、短期的にプロフェッショナルな高給の人材が来て、決められた短期間で迅速に目の前の仕事を片付けていく、ミッションをもったプロフェッショナル人材に出会い、それこそ今日本が必要としている新しいシステムだ!このシステムを日本に取り入れよう!と派遣業を始めたというお話でした。

派遣社員=高給・短期・プロフェッショナル人材

だったはずなんです。
私もそんな働き方があるんだ!と、海外の働き方って柔軟でプロフェッショナルとして自由に働けるんだなーと、女性のライフスタイルとして憧れさえ抱いた覚えがあります。

そんな中で、新卒派遣というプログラムは、
入社前に、派遣会社が何も社会経験の無い学生にPCや社会人マナーを教え込み、プロフェッショナルではないが、自社で最初から教育をさせる必要のない即戦力の状態で普通の派遣社員より安く企業に送り込むというものでした。当時の記憶では、23区内で1300円/時スタートくらいで、通常の募集よりはかなり低かった記憶があります。まっ、プロフェッショナルでは無いんでね、、、新卒派遣で大手IT企業に送られた友達は、楽しくのびのびと働いていましたが、新卒派遣は、若さを売りに、社員のお嫁さん候補で採用されたという話もあったほどらしく、3人同時に送られたが1年以上残った人はいないとか?1年後に経験者として、派遣された方が高いですしね。

さて、その後数年経ち、私が、海外で暮らし、日本に帰ってきたときの、派遣社員の働き方は、プロフェッショナルとは程遠いものでした。もちろん、プロフェッショナルの派遣社員も多く存在しているとは思いますが、世の中が見る派遣社員のイメージが大きくダウンしていました。

派遣社員=正社員にさせるまでもない誰でもできる作業をさせる社員

に変わってしまっていたんですね。
もちろん、その間に、派遣法にも大きな変化があり、社会の背景も大きく変わってしまったのですが、本来、大手派遣会社が海外から日本に取り入れようとしていたプロフェッショナル人材としての派遣社員よりも、正社員にさせると割に合わないから安い派遣さんにさせましょう!のような作業をさせ、要らなくなったら切りやすいという、悪いところを集結させたような働き方に変わっていた印象です。

だから、派遣社員の人本人も、プロフェッショナルという意識がなく、自分の価値観もとても低く見積もっている人が多くなっていたんですね。

そして、なぜか、長い派遣社員の人たちの共通認識として、
派遣社員は頑張っちゃいけない!指示されたことを粛々とするだけ!
そうしないと、自分だけが損する!代わりはいくらでもいる!
というのがありました。

派遣社員だからとか関係なく、一緒に働く仲間として、会社が良くなったら良いじゃない?悪い部分は改善すべきじゃ?等と、考えていた私は大目玉!
まぁ、本当にいろいろなことがあり、そもそも派遣社員って何なんだ?!となります。

私の隣にいた派遣社員の方は、47歳独身女性。
これまで、ずっと派遣社員で1社の大企業に申し分無い時給でいたけど、初めて派遣切りに遭い、そこから就職活動したけど年齢が引っかかり、やっとここで採用してもらえたと・・・。

派遣社員は、経験積んでも長くは働けないらしいと思い知った瞬間です。

そして、その日は、思いのほか早くやってきました。。
半年後、、、

私たちの職場は、入札で派遣会社が決まる職場であったため、所属していた派遣会社より1/3の額で落とした派遣会社にその職場を奪われるのです。もう、世の中どうなってるのよ!!派遣社員を何だと思っているのよ!と。

自分が頑張っても自分が頑張らなくても、派遣社員って、、、

とても小さな無力な存在になっていました。
そこから、35歳前に正社員にならないと人生落ちこぼれ!という圧がさらに私を襲い始めるのです・・・。

今も、派遣社員はプロフェッショナルと語っていた大手派遣会社、
健在です。今こそ、社長に問いたい!

あなたが、日本に持ってきた素晴らしい人材派遣システムは
今の日本でどのくらいあなたの夢を実現できているのですか??

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