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派遣管理職の仕事術 Vol.1

みなさんこんにちは。

派遣業界で働く全ての人々を幸せへ
導くことを目的とするコミュニティ

『派遣ギルド』

を運営しているDAI団長です。


今回は、現役の派遣管理職の私が

派遣会社の管理職へ伝えたい仕事術

を書き留める第1弾となります。

特にお伝えしたい対象の管理職は、
次のいずれかに当てはまる方です。


・派遣業界の経験が浅い管理職

・信頼関係の構築が苦手な管理職


第1弾は、派遣管理職として働く上で
必要な考え方とその方法論について、
お話していこうと思います。


派遣管理職に必要な考え方


派遣管理職になって十数年、たくさんの
経験から学んできた中で、管理職として
働く上で、私が最も大切だと思っている
考え方があります。それは、

最適かつ最速であること

もう少し噛み砕いて言うと、

「信頼関係を築くため」に、常に
最適な行動を最速で実行すること

であると考えています。

私が何故そう考えるのか。
その理由を詳しくお話します。

会社組織である以上、私達の目的は
「利益を最大化すること」です。
その共通目的に対して、派遣管理職は
ほぼ全ての管理を、主たる業務として
仕事をしています。

派遣会社によって差はありますが、
派遣管理職というのはとても多くの
管理業務を担っていることでしょう。

私達は業務上、非常に多くの方向へ
目を向けて仕事をする必要があります。

取引先企業、求職者、スタッフさん、
同業他社、そして自分の会社などです。

私達は多種多様な立場や考え方を
持った「人」を相手としています。

相手が「人」である以上、信頼関係の
構築が何よりも大切なものである事は
皆さんもおわかりかと思います。

もちろん、あらゆる仕事というものが
信頼関係の上に成り立っていることは
承知の上です。

その中でも特に人との関わりが多く、
信頼関係の構築を重要とされるのが
派遣管理職であると私は考えています。

問題は、信頼関係を構築するために
どうすればいいのか。ですよね。
それに対する私なりの答えが、

最適かつ最速であること

なのです。

最適とは、相手の課題を解決する
対応をとるということであり、
最速とは、相手から対応が早いと
感じてもらえる期日までに課題を
解決するということになります。

いずれも相手が主体であることを
認識しておくことが大切です。


・いかに最適な対応であるか

・いかに最速な手法であるか


これらについて話していきます。


いかに最適な対応であるか


相手の課題を解決することで、
仕事をしたということになります。

ここでは、最適な仕事を行うための
具体的な考え方を深堀りしてお伝え
していこうと思います。

相手の課題に対して最適な対応を
とるためには、当然ながら相手の
課題を正しく認識しておくことが
必須の条件となります。

例えば、私達派遣会社の管理職が
取引先企業を相手として考えたとき、
次のような課題が考えられます。


・人財のミスマッチを減らしたい

・人件費を出来る限り減らしたい

・話しやすい担当者がいい

・直雇用したい優れた人財が欲しい

・調整弁として使いやすい派遣がいい


次に、求職者とスタッフさんの課題を
併せていくつか挙げてみます。


・職場のミスマッチを減らしたい

・収入を出来るだけ増やしたい

・話しやすい担当者がいい

・直雇用の可能性がある企業がいい

・出来るだけ長く勤めたい


これらは数ある課題の中から一部を
挙げたものですが、企業と求職者の
双方の課題として共通しているものが
複数あることに気づけたでしょう。

この共通の課題こそ、私達管理職が
優先すべき課題であると言えます。

この中で私が特に重要だと感じる
2つの課題について考えていきます。


・ミスマッチを減らすこと

・話しやすい担当者になること


まず、ミスマッチを減らすについて。

派遣業界におけるミスマッチの基準は、
簡単に言うと早期の退職です。期間は
それぞれの会社の雇用形態によっても
異なるでしょうが、私は2ヶ月未満の
退職を判断基準としています。

ミスマッチを減らすためには、理解して
おかなければならないことがあります。
それらは以下の通りです。


・企業の求める人財の条件

・企業の職場環境と福利厚生

・可能な限り具体的な業務内容

・求職者の希望する企業の条件

・求職者の持つ将来のビジョン


私個人の意見ではありますが、上記の
ひとつでも疎かにするとミスマッチが
起こるのは必然だと考えています。

言い方を変えると、上記を把握して
いなければ管理職失格だと考えます。

いずれも重要なものばかりなのですが、
特に重要なのは業務内容だと思います。
最も多いミスマッチの要因はこれです。

これを正しく把握していない管理職は
実際かなり多いと、私は感じています。
求職者に対して業務内容を詳しく説明
出来ないなど、あってはならないのです。

この企業は中に入れないから。
見学の際に見てもらうのが早い。

あなたはこんな言葉を口にしたことは
ないでしょうか。もし一度でもあるなら
それは自身の職務怠慢であることを強く
認識して頂きたいと思います。

あなたがミスマッチを減らしたいと
心から思うのであれば、やるべきは
明白です。最低でも上記の5つを、
誰よりも詳しく伝えられる存在
なるべきなのです。

それがあなたの強みになり、双方から
信頼される存在になれるでしょう。


次に、話しやすい担当者になるについて。

まず派遣管理職としての「話しやすさ」
について定義付けてみましょう。


・前提条件を把握していること

・情報伝達がしやすいこと

・聴き上手であること


前提条件とは、ミスマッチの項で挙げた
把握しておくべき内容のことです。

それらを把握していると思えるからこそ、
相手は話してくれます。そうでなければ、
この人に話しても無駄だと思われます。

自分の管理内のことですら把握して
いなければ、それは相手にはすぐに
伝わってしまいます。そう思われた
瞬間に信頼を失ってしまうでしょう。


次に、情報伝達がしやすいことですが、
これは電話がきたらすぐに出るとか、
そういう単純なことではありません。

もちろんそれも大切なことでしょうが、
最も大切なのは、問い合わせに対して
100%対応してもらえると、相手に
認識してもらうということです。

前提条件を把握しているからこそ
相手の伝えたいことを正しく理解し、
何をすべきかが判断できます。

その判断が出来る管理職であると
相手に感じてもらっていることが、
とても大切なことなのです。


そして、聴き上手であることですが、
これはコミュニケーションスキルです。

コミュニケーションにおいて、最も
重要なスキルは「聴くチカラ」です。

人と関わることが業務の管理職なら
コミュニケーションスキルは日常的に
学んでいる方もたくさんいるでしょう。

話すスキルは苦手だったとしても、
聴くスキルは得意分野に出来るよう
日々訓練しておくのをお薦めします。
業務上に関わらず、生きていく上で
必ずあなたの役に立つはずです。


いかに最速な手法であるか


さて、あなたに質問です。

「自分は仕事が早い」と思いますか?

仕事が早いとは思っていないけれど、
遅いとは思っていない。という方は、
意外と多いのではないでしょうか。

では、「仕事が早い」の定義とは、
いったいどのようなものか考えます。

よくある求職者の対応を例題として、
これを深堀りしてみようと思います。


ある日、求職者から会社へ問い合わせが
あったとします。事務員が電話で応対し、
あなたへメールで情報が共有されました。

あなたはその時、客先での商談中で、
2時間後に求職者へ電話をしました。

問題無く求職者と連絡がつながり、
その後、面談出来たなら安心です。

しかし、電話してもメールを送っても
求職者とコンタクトが取れなかった。
なんて経験があるのではないでしょうか。

そんな時あなたは何を思いますか?

この対応は、早いのか。遅いのか。

理解しておくべき考え方は、それを
決めるのは「相手」だということです。

たった2時間しかたっていないのに。
商談中で電話することが出来ないし。

色々と思うところはあるでしょう。
しかし相手がその2時間を遅いと
感じたのなら、それは遅いのです。

もちろん相手が待っていた2時間を
遅いと感じたことが、コンタクトが
取れない原因だと断定はできません。

あくまでひとつの可能性の話です。

ここで考えるべきは、その可能性が
あるという事実なのです。

本記事の序盤にもお伝えしました通り、
会社の目的は「利益の最大化」です。

求職者からの問い合わせは、広告費を
かけて得た会社の財産なのです。

私達が検討すべきなのは、この対応が
早いのか遅いのか、ということではなく
早いと感じてもらう対応をするために
どのような仕組みが必要なのか、です。

 今回の例題から考えられる改善策として
以下のようなものが挙げられます。


・担当者がすぐに対応出来ない場合、
 替わりの者が対応出来るようにする。

・対応方法をマニュアル化する。

・企業情報等をデータ化し、誰もが
 見るだけで対応出来るようにする。

・スケジュール管理ツール等を利用し、
 対応可能な担当者を全員が把握する。

・替わりの者が対応した場合の引継ぎを
 効率化するマニュアルをつくる。


2時間すら待てない求職者は、どうせ
すぐ辞める可能性も高いだろうから。

などと、安易に考えてはいけません。

数え切れないほど派遣会社がある中で、
関わる人から最速で対応する会社という
イメージを持ってもらう必要があります。

私達が考えるべきは、信頼関係を構築
するための最良の手段だけなのです。


さいごに


上記で挙げた求職者の例は、私が実際に
体験したもののひとつになります。

例の求職者とコンタクトが取れなかった
真の原因は、その2時間の間に、他の
派遣会社から仕事の提案を受け、見学の
日程まで決めたことにありました。


派遣管理職は、日々の業務でたくさんの
人と関わります。様々な考え方と出会い
数え切れないほどの別れを経験します。

人間の頭脳というものは、経験から
多くの判断材料を得て、日々起こる
あらゆることを瞬時に判断しています。

人間の持つ素晴らしい適応能力ですが、
その判断はとても偏った思考になって
いることを認識しなければなりません。

より良い信頼関係を構築するために、
自分の正義に囚われず、常に相手の
課題に向き合う姿勢が必要です。

あなたが管理職として充実した毎日が
送れることを祈っています。


以上です。

ここまでお読み頂き、
ありがとう御座いました。

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